食料高騰や不均衡是正に打つ手なし 主導する国不在の世界経済危機

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   パリで2011年2月18、19日に開かれた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は、資源や食品など一次産品の価格上昇と世界経済の不均衡是正が大きなテーマになった。

   しかし、いずれの課題でも具体的な成果に乏しかった。会議1週間前にエジプトのムバラク政権が崩壊した中東民主化ドミノは、G20後、産油国のリビヤ、さらに王政のオマーンでも反政府運動がさらに燃え盛る勢いで、石油危機再来の懸念もささやかれ始めた。議論を主導する国不在の状態を指す「Gゼロ」との言葉も飛び交い、危機がジワジワ広がる世界経済をどうマネージメントしていくのか、主要各国の知恵が試されている。

不均衡の指標として「経常収支」使うことに中国猛反発

   G20では、不均衡の度合いを判断する経済指標の項目が議論になった。巨額の経常黒字を抱える中国が、経済の不均衡を計る指標として「経常収支」を使うことに猛反発したためだ。声明公表の直前まで交渉が続いた結果、中国が嫌がった「経常収支」や「実質実効為替レート」は抜け落ち、貿易を含む対外収支や公的債務などを採用することで何とか決着させた。

   日本から参加した野田佳彦財務相は、会合後の会見で「経常収支という言葉を使いたくない国があったので、おもんばかって表現を工夫した」と中国をやんわりと批判。議長のラガルド仏経済財政産業相も「利害が対立し、簡単ではなかったが妥協できた」と述べ、今回の合意が「苦肉の策」であったことを隠さなかった。

   そもそもG20が不均衡是正を目指すのは、2008年秋のリーマン・ショック後の反省が根っこにある。当時、過剰な消費・輸入で経常赤字を膨らませていた米国発の不況が全世界に波及し、世界的な危機に発展した。

   このため、米国は行き過ぎた消費の改善、中国など経常黒字を抱える新興国は為替レートの柔軟化や内需拡大に取り組み、世界経済のバランスを整えて危機再発を防止しよう――という狙い。

   そこで、4月の次回会合は、経済指標の数値決めなど具体的な議論に踏み込むことになる。だが、どの国も自国に有利な数値や基準を主張するのは目に見えており、「さらに紛糾するのは必至」(日本の金融当局者)。落とし所を見つけるのは今回よりはるかに難しい。

商品価格高騰についても新興国と先進国が対立

   商品価格高騰についても、今回会合で作業部会の設置が決まり、原因分析の結果が次回会合に報告される予定。だが、ここでも中国など新興国は「先進国の金融緩和であふれた投機マネーが商品市場に流れ込んだ」と主張してきたており、「新興国が成長を優先し、つい最近まで金融緩和を続けていたことも原因の一つ」(日本政府関係者)との声が強い先進国との言い分には隔たりがあり、議論は波乱含みだ。

   さらに、今回は主に中東の反政府運動の一因とされる食料の高騰を主に念頭に置いた議論だったが、その後の石油供給への不安の高まりもあり、次回は石油問題が中心テーマになる可能性もある。

   世界第2位の経済大国になりながら、硬直的な為替制度などで不均衡の火種になっている中国をG20の枠組みに巻き込んで、責任ある対応をさせることは、引き続き世界経済の最重要テーマ。同時に、中東を震源とする石油の供給不安が顕在化するようなら、世界経済の危機は新たなステージに立つことになる。「Gゼロ」状況の中で、G20がどう役割を果たしていくか、先行き不透明感は増すばかりだ。

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