吉野家「110円値引きセール」 被災地の東北、関東除外に批判

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   牛丼チェーンの吉野家は東日本大震災で傷ついた日本を元気にするため、「がんばろう、日本 牛丼110 円引きセール!」を実施する。しかし、西日本限定セールで、被災の激しい東北のほか、関東や北海道も含まれていない。ネットでは、「東北で値引きするのが本当だろ!」といった疑問の声が上がっている。

   吉野家の「がんばろう、日本」キャンペーンは2011 年4 月5 日午前10 時から4 月11 日午後3 時までの約一週間開催される。牛丼だけでなく、牛皿、定食の一部も110円引きになる。

「誤解を与えてしまい反省しています」

   キャンペーンの告知には、「これからも吉野家は、復興にご尽力される皆様のために、『うまさ』で元気をお届けしてまいりたい」と記されている。開催するのは静岡・長野・富山県以西にある552店舗。東北、関東、北海道は含まれない。

   ネットの掲示板やブログには、

「なんの被害もない地域で値引きするの?逆だと思ったわ」
「差額分を義捐金に寄付するとかなら喜んで食いに行くけどな」
「被災地支援のため東北だけ値下げならわかるけど、吉野屋は真逆の対応をしてる」

などという批判的な書き込みが溢れた。

   このキャンペーンまで、今回の震災に対する吉野家の活動は非常に評価されていた。2011年3月19日から宮城県石巻市などの被災地に3台のキッチンカーを派遣し、1日合計で3000食の牛丼の炊き出しを実施した。これまで3万5千食もの牛丼を被災者に配っている。心温まる活動で、吉野家が好きになったのに、今回のキャンペーンはがっかりだ、という意見も多く出た。

   吉野家広報はこうした批判に対し、

「皆様に誤解を与えるようなことになってしまい反省しています」

と話している。

松屋フーズとゼンショーは値下げ予定なし

   もともとこの値引きキャンペーンはこの時期に毎年全国で実施していた。社内では今年は中止にしようという意見もあったのだが、こんな時期だからこそ元気になってもらいたいと実施を決めた。しかし、東日本に関しては、店舗が壊れていたり、物流が滞っていたりするうえ、計画停電も続いている。

「お店できちんとしたサービスをするというのが吉野家の使命。しかし東日本には閉店していたり、十分なサービスができないだろうという店舗もある」

   そこにお客がどっと来てしまうとトラブルの原因になりかねず、東日本での実施は見送ったのだという。ただし、東日本でのキャンペーンを完全にやめたわけではなく、

「被災を受けた店舗の改修を進め、物流を確保して1日も早く東日本でキャンペーンが行えるよう頑張っております」

と同社広報は話している。

   他社の牛丼チェーンではどうなのか。震災に絡めた値下げキャンペーンをやるのかどうか松屋フーズとゼンショーに聞いてみたところ、2社とも値下げをする予定はないという。松屋フーズの震災への取り組みとしては3月11日の震災以降の全店舗売上金額の1%を、日本赤十字社(東北関東大震災義援金)を通じ寄付する事を決めた。3月分は約4100万円を寄付したと4月1日に発表した。また被災地や避難所に各種食材を約86000食分、飲料水を約21500本届けている。ゼンショーは店舗「すき家」「ココス」「なか卯」のスタッフが被災地に入り、炊き出しを実施。3月30日まで牛丼やカレーなど合計3万5050食を提供した。

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