最低保障年金「600万超は支給なし」 頑張って稼ぐと損する仕組みなのか

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   「平均年収600万円超には支給なし」――政府・与党で調整が進む新年金制度の一角をしめる「最低保障年金」をめぐり、新聞社説やインターネットでは不満や不安の声が出ている。新制度は、未納が広がる公的年金離れをかえって「加速」することにはならないのだろうか。

   厚生労働省は2011年5月12日、政府の「社会保障改革に関する集中検討会議」に社会保障制度改革案を示した。民主党のマニフェスト案件である最低保障年金導入などに触れているが、財源規模や支給額などの具体的な数字には触れていない。

平均年収300万円以下なら「満額」の月7万円

   一方、朝日新聞は5月15日付朝刊で「最低保障年金『年収600万円超は支給なし』で最終調整」と報じた。民主党の調査会が最低保障年金について、現役時代の平均年収300万円以下なら「満額」の月7万円、300万円超は減額していき600万円超で支給額をゼロとする方針を固めたという。4月末段階では、「600万円以下なら満額7万円、以降減額し1200万円超は支給ゼロ」との他社報道もあった。

   最低保障年金の新設については、「民主党は、莫大な財源を要する『最低保障年金』の撤回を含め、今回の改革を政権公約転換の機会とすべきだ」(産経新聞「主張」欄、5月15日)、「創設は容易ではない。(略)現実的な改革から進めていけばいいのではないか」(毎日新聞社説、同日)などと厳しい見方が示されている。

   また、ネットのツイッターや個人ブログでは、15日の朝日記事を受け、「稼ぐと罰ゲームって事?」「現役時代に頑張って稼いでいる人が馬鹿をみるの?」「働く人はますます労働意欲を無くしそう」といった否定的な意見が相当数寄せられていた。

   もっとも、年600万円を超えると「支給なし」となるのは、「最低保障年金」で、新制度の両輪のもう片方である(一元化後の)「所得比例年金」は、支給額は未定だが支払われる。ツイッターでも「600万円超だと年金支給そのものがゼロになると勘違いしている人がいる」と指摘する声もある。また、600万円以下の人には、最低保障年金にプラスして「所得比例年金」が支払い保険料に応じて支給される。600万超の人へは、「以下」の人の「最低保障年金プラス所得比例年金」以上の額が「所得比例年金」から支払われる制度設計を目指している。

「年金保険料未納」は「脱税」と同じように扱う

   厚労省によると、現行の基礎年金(満額月6万6000円)の財源は税と保険料が半々だが、新制度では、最低保障年金の財源は税金、所得比例年金は保険料、と峻別する。現行年金制度では実質納付率が50%を割っており、若者層を中心に年金制度への不信が高まる中、「新制度は、正直者がばかをみる制度なのではないか」との懸念があることについて、同省の担当者は以下のように説明した。

――国民に番号を割り振る「社会保障と税の共通番号制度」の導入や、国税庁と旧社会保険庁の徴収部門を併せた新組織立ち上げなどを前提として、社会保険料について「未納は生じない」ことを想定している。現行制度でも未納者に対する強制徴収は可能だが、所得補足の問題などから実施は限定的だった。しかし、新制度下では、「年金保険料未納」は「脱税」と同じように扱われ、厳しく納付を求められるようになるため、払えるのに払わない人の分の保険料を肩代わりする、ということにはならない。

   また、「最低保障年金満額支給(報道などによると月7万円)」は、理論上は制度開始から40年後以降となる。が、「40年」は長すぎるので、短縮すべく調整する。また、現行制度と新制度の移行期間の扱いをどうするかも詰めが必要だ――

   2009年度の国民年金の保険料納付率は60%と過去最低で、納付免除者も計算に入れた09年度の実質納付率は43.4%だった。10年度は40%台を割る可能性も指摘されている。こうした現実を前にして、新制度導入と「強制徴収」で「国民皆保険」を立て直すことができるかどうかは未知数だ。

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