政府の「食物連鎖なし」信用できるのか 魚の放射性物質「濃縮」問題

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   東京電力の福島第1原発の事故で、不安がぬぐえない問題が水産物への放射能蓄積だ。政府は心配ないとするが、食物連鎖を通じて放射性物質が濃縮する危険がないのか、実ははっきりしない。さらに、現時点で数値が発表されているのはヨウ素とセシウムのみで、半減期が長いストロンチウムについては明らかになっていない。

   現時点で政府が魚介類や海草に対して設定している暫定規制値は放射性セシウムが1キログラムあたり500ベクレル、放射性ヨウ素が2000ベクレルだ。2011年4月13日には、福島四倉沖のイカナゴ(コウナゴ)からセシウム1万2500ベクレル、ヨウ素1万2000ベクレルを検出。それ以外にも、シラス、アユ、ワカサギから規制値を超える放射性物質が検出され、福島県全域で漁業の自粛が続いている。

水銀や有機塩素化合物などと異なる?

   ここで心配されるのが、食物連鎖を通じて放射性物質が濃縮する危険性だ。水産庁では、放射性物質が水産物に与える影響について説明したスライドをウェブサイトに掲載している。生物中の濃度を海水中の濃度で割った「濃縮係数」が、DDTの場合は「海水→動物プランクトン→小型魚類→大型魚類」の順に高くなるのに対して、セシウムの場合は、ほぼ横ばいであることから、

「水銀や有機塩素化合物などと異なり、食物連鎖を通じて魚体内で蓄積しつづけるわけではない」

だと説明している。さらに、室内実験の結果をもとに、

「魚体内中に入った放射性物質は、対外に排出される」

とも説明している。

   ただし、この資料の参考文献の著者のひとりは、マグロやスズキでのセシウムでの濃縮係数が高いことを別の論文で示している。このことから、資料の信ぴょう性に疑問を呈する声もあがっている。

   さらに、これらはセシウムに対する説明でしかなく、調査のあり方への疑問が相次いでいる。

   4月18日に福島第1原発周辺の海で採取された海水からは、セシウムよりも半減期が長いストロンチウム90が検出されている。だが、現時点では、水産物のストロンチウムの値は明らかにされていない。ストロンチウムは測定を行うための処理に2週間程度かかることも背景にあるとみられる。

頭部、内蔵、骨は食べない、という前提

   仮にストロンチウムの測定を行ったとしても、まだ問題は残る。ストロンチウムは化学的にカルシウムと似ており、体内に入ると骨に蓄積されるリスクが高い。だが、現時点で厚生労働省が定めているマニュアルでは、魚については、頭部、内蔵、骨を切り離して、食べられる部分のみを測定する手順になっている。これでは、仮に骨にストロンチウムが蓄積されていても、見逃されてしまう。

   さらに、第3者による独自調査が制約されていることも、不安に拍車をかけている。

   環境保護団体「グリーンピース」は、4月20日、調査船「虹の戦士号」(オランダ船籍、555トン)での調査を、オランダ政府を通じて日本政府に提出し、沿岸12海里(22キロ)の領海内での調査を求めているが、いまだに許可がおりていない。

   グリーンピースの調査によると、5月3日には、福島第1原発から南東53キロ地点で採取された海草の一種である「アカモク」から、1キロあたり1万3000ベクレルの放射性物質を検出している。

   5月13日には、細野豪志首相補佐官が記者会見で、

「調査方法については、適切なものか、日本政府が定めるものと同じか、確かめたい。グリーンピースの調査結果を無視することはしない。調査方法の違いも含めて、グリーンピースの調査結果を受け止め、政府の調査を強化し、危険性を確認する」

としているが、1週間がたった現時点でも、目立った動きがないのが現状だ。

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