「原乳は本当に安全なのか」 疑念持たれる福島酪農家の苦悩

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   政府の「出荷制限」が解除された原乳に、消費者は不安を拭いきれないでいる。牧草から高濃度の放射性物質が検出されたこともあり、「乳牛は安全といえるのか」との疑念も少なくない。

   原乳に含まれる放射性物質のモニタリングも、複数の酪農家の原乳を集めてから検査するため、一部では「放射性物質の濃度を下げるため混ぜているのでは」とのうがった見方まであり、酪農家の苦悩が絶えない。

全酪農家の原乳を検査できると強調

牛の放牧は「自粛」し、エサの牧草は昨年とれたもの
牛の放牧は「自粛」し、エサの牧草は昨年とれたもの

   福島県の原乳に出荷制限が出されたのは、2011年3月21日。その後、継続的にモニタリングが行われ、放射性物質の数値が食品衛生法上の暫定規制値を3回続けて下回った区域は次々と出荷制限が解除された。6月3日現在で制限が続いているのは、県内の浪江町や南相馬市の一部などに限られる。一方で茨城県は、3月23日に制限が出たが、4月10日にすべて解除となった。

   だが「風評」はなかなか収まらない。インターネット上には「酪農家の方々の努力には頭が下がります」との高い評価がある半面、「やばかったところは最近検査していませんね」「(福島)県産原乳が混入した牛乳の使用はやめるべき」という書き込みも見られる。

   モニタリングの方法をめぐっては、ちょっとした騒動が起きた。福島県畜産課に聞くと、同県では37の市町村に500以上の酪農家がいる。当初は、福島第1原子力発電所の事故で避難を余儀なくされた地域を除いて、各市町村からそれぞれ酪農家を無作為に1軒ずつ選び、原乳サンプルを提出していた。しかし4月4日、政府の原子力災害対策本部から「検査計画、出荷制限等の品目・区域の設定・解除の考え方」が示され、検査方法が変わったという。具体的には、県内の各酪農家から原乳が集まる「クーラー・ステーション」や乳業工場からサンプルを採取して検査するというものだ。

   だがこの変更が、「放射性物質の濃度が高い原乳と低い原乳を混ぜて、数値を下げるためではないか」と疑われた。これについて畜産課は、以前の方法では一部の酪農家しかサンプル提出を求められなかったが、現行の方法は全生産者の原乳を検査できる点を強調し、「悪意」を持って混ぜたとの見方を否定。出荷制限が解除された地域でも、モニタリングを継続していると説明した。

エサは昨年採れた草や、海外から輸入したものを使っている

   だが、宮城県や栃木県で牧草から高濃度の放射性物質が検出されると、今度は「乳牛のエサや水は大丈夫か」との心配が出始めた。5月25日には福島県飯館村の原乳も出荷制限が解除され、「計画的避難区域」に指定されている同村の酪農家が牛を連れて村外に移動すると、村の放射性物質の濃度が高いこともあってか、乳牛自体へ「疑いの目」を向ける人も現れる。

   これらについて中央酪農会議に聞いたところ、「牛のエサは昨年採れた草や、海外から輸入したものを使っており、現在生えている牧草はエサとして使用していません」と説明する。農林水産省からは3月19日、放牧の自粛を要請する通知が出されており、現在も建物の中で牛の飼育が続いているので、放牧地で牧草を食べることはないはずだ。さらに、「原乳が、食品衛生法上の暫定規制値を上回らないようにするために牧草にも『基準』を設けている」とし、水についても「井戸水や水道水など住民が飲むものと同じものを牛に与えており、高濃度の放射性物質が検出された水を飲ませているわけではない」と話す。

   飯館村から避難した牛については、「検査して問題なかった牛だけが他地域への移動を許されている」という。原乳生産者として、国の指示に基づいたモニタリングは継続しており、「だからこそ、出荷制限が出た際には酪農家が搾乳後に廃棄していたのです」と、きちんとルールを守っている点を強調する。

   とはいえ、なかなか消えない風評に、生産者としても頭が痛いところだ。

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