モノづくり「中小」も海外へ 富山の金型組合インドネシアに工場

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   日本のモノづくりの海外流出が続いている。富山県金型協同組合は、組合員である中小企業18社の共同事業として、インドネシアに工場を設立する。

   円高や国内需要の減少、電力不足など国内の製造業をめぐる環境は「6重苦」とまでいわれ、大手企業の「日本脱出」が取りざたされているが、中小企業の海外進出も「待ったなし」のようだ。

海外ノウハウ乏しく、組合が「地ならし」

   富山県金型協同組合の組合員は、ほとんどが従業員20人以下の零細企業で、自動車の内装部品や電化製品などの金型を得意とする。2010年3月期の売上高は組合全体で5億円弱。08年のリーマン・ショック以降は受注減が続き、これに最近の円高が追い討ちをかけ、売上げは10年前の6~7割に減った。今年に入ってからは2社が倒産するなど、経営状況は厳しい。

   インドネシアへは、金型組合の共同事業として工場を設立する。同組合は地元・砺波市に共同運営の工場をもっており、日ごろから組合員企業の技術面や作業面などをバックアップしている。いわば、組合員企業の「母体」ともいえる工場で、その機能をインドネシアにも置く。

   事業費は1億5000万円で、工場はジャカルタ近郊に11月中をめどに建設。人材は現地で雇用する計画で、自動車や家電の現地部品メーカーに金型を売り込む。一方、国内生産もこれまでどおり続ける。

   海外生産のノウハウが乏しい組合員企業が、いきなり進出するには資金面を含め不安がある。「母体」である組合が先行することで「地ならし」しようというわけだ。

円高、取引先の値下げ要請、人手不足…

   経済産業省が9月1日に発表した「現下の円高が産業に与える影響に関する調査」によると、1ドル76円台の「歴史的な円高」で、中小企業の21%が営業利益で対前年比20%以上の「深刻な減益」になることがわかった。また、「減益となる」と答えた中小企業は52%。さらにこの状況が半年続くと、33%の企業が「深刻な減益」になり、51%が「減益になる」と答えている。

   多くの中小企業はドル円相場の水準を1ドル80円前半に設定している。円高対策は「海外生産の拡大か、コスト削減しかない」(機械器具メーカー)というが、それにも限界がある。

   減益の原因は「取引先からの値下げ要請」や「海外で他国企業との競争激化」が多く、さらに「取引先の業績悪化による需要減」や「取引先の海外移転による需要減」「輸入品との競合激化」が続く。

   中小企業からは、「大手は部品の現地調達に急速に動いている」(精密部品製造)との声や、「コストダウンの要請が厳しくなってきている」(プレス加工)といった声がある。国内では、「採用したくても若い人が集まらない」(プラスチック金型)と、雇用にも四苦八苦しているようで、「モノづくり」現場の悩みは深刻だ。

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