経団連「定昇見直し」本気で提言 日本的経営は完全に崩壊する

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   長年にわたって日本の企業に定着していた「定期昇給(定昇)制度」がなくなるかもしれない。日本経済団体連合会が2012年の春季労使交渉に向けて経営側の指針としてまとめる「経営労働政策委員会報告」に、定昇の見直しが盛り込まれることになった。

   もちろん、日本労働組合総連合会(連合)の抵抗は必至だ。しかし、日本経団連はグローバル競争の激化や長引くデフレで「(定昇の)実施を当然視できなくなっている」と指摘し、強気の構えだ。

仕事・役割が変わらない限り、上限で昇給が止まる

   年齢や資格に応じて毎年賃金が上がる「定昇」は、終身雇用や年功序列を重んじる昔ながらの日本企業の「象徴」のような制度で、そもそもは長く勤めるほど給料の上がる仕組みによって人材の流出を防ぐことが目的だった。

   人事コンサルタントの城繁幸氏はブログで、「今時そんなメリットは無いからもう廃止しましょうね、というわけ。時代にそった適正な判断だろう」と、日本経団連がようやく重い腰をあげたとしている。

   日本経団連は定昇の具体的な見直し策として、

(1)仕事・役割に応じて等級を設け、賃金水準の上限と下限を決める
(2)暫定措置を講じながら個々人を再格付けする
(3)仕事・役割が変わらない限り、上限で昇給が止まる

という仕組みを提示した。

   これまでのように、雇用年数によって自動的に賃金を上げることを「やめる」との意思を明確に示したもので、能力の高い人、会社に利益を与える人を尊重する仕組みへと移行。2012年の春闘交渉で、「中長期的な課題として、労使の話し合いにより、合理的な範囲で抜本的に見直すことが考えられる」としている。

   一方の連合は2010年の目標を踏襲し、「一時金を含めた給与総額の1%引き上げ」を掲げている。これに対して、日本経団連は「要求があっても賃金改善を実施しない企業が大多数を占める」と指摘し、「理解に苦しむ」と痛烈に批判した。

   「定昇の見直し」はここ数年、経営側の検討課題になっていた。2011年の春闘に向けた経営労働政策委員会報告でも検討したものの、定昇維持を容認していた。

「厳しい交渉を行わざるを得ない」

   ところが、日本経団連の2012年に向けた報告案はかなり強い姿勢のようだ。「負担の重い定期昇給を実施している企業は、厳しい交渉を行わざるを得ない」と、交渉の凍結や延期の可能性にも言及している。

   グローバル競争の激化や長引くデフレ、円高や世界的な景気の後退感と、企業も視界不良でさらに厳しい経営環境にさらされている、ということらしい。

   一方、いまの日本の雇用は、給与や待遇の低い派遣社員がいて、給与が高い正社員たちを長期雇用できるような仕組みになっている。

   城繁幸氏は、「95年の『新時代の日本的経営』は、非正規雇用で雇用調整しつつ、付加価値の高いコア業務を正社員が担うことで、従来の日本型長期雇用を維持しようとするものだった」と、ブログで指摘。「定昇」がなくなることで、日本型の長期雇用の仕組みも根本から崩れるのかもしれない。

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