竹島問題で教科書「記述削除」や「採択撤回」 韓国自治体が日本自治体に次々要求

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   竹島(韓国名・独島)の領有権に関し、「韓国が不法占拠」などとする日本の教科書記述に関連し、韓国の自治体が日本の自治体に「記述削除」や「採択撤回」を求める動きが出ている。

   ソウル市教育庁は2012年2月9日、東京都教育委員会の独自教科書「江戸から東京へ」(地理歴史)に、「現在竹島は韓国が不法占拠している」とある記述を削除するよう要請する書簡を都教委へ送ったと明らかにした。韓国の聯合ニュース(日本語版)が9日夕、伝えた。

忠清南道議会が熊本県へ「撤回決議」

外務省サイトで竹島に関する政府見解をまとめている。
外務省サイトで竹島に関する政府見解をまとめている。

   「江戸から東京へ」の最新2012年度版には、政府見解に基づき「竹島と尖閣諸島は日本固有の領土であるが、現在竹島は韓国が不法占拠し、尖閣諸島は(略)」と新たに明記した。1月26日に都教委が発表した。4月から都立高校で使われる。

   都教委によると、2月10日夕現在、ソウル市教育庁からの書簡は届いていない。東京都とソウル市とは「姉妹都市」だ。届いた場合の対応については「内容を確認してから、ということになる」というが、現実的には書簡を受けて削除に応じる可能性は低そうだ。

   似た事例は熊本県でもあった。熊本県は、県立の中高一貫高の公民副教材として、竹島について「日本固有の領土であり、韓国が不法占拠している」と明記した教科書を採択している。

   「姉妹都市」である韓国の忠清南道の道議会が2月3日、熊本県に対し、教科書採択の撤回を求める決議をした。決議内容を伝える文書を熊本県教育委員会などに送る予定だ、と共同通信などが伝えた。

   熊本県教委によると、2月10日昼過ぎ現在、忠清南道議会からの文書は届いていない。

   中には、すでに韓国側からの手紙が届いた自治体もある。

   横浜市教育委員会には2011年8月、ソウル市教育庁から、中学の歴史教科書の採択に関して「しっかりとした採択を要望している」などとする、抽象的な内容の手紙が来た。竹島問題や教科書出版社の具体名を特記しているわけではなかった。

   横浜市とソウル市とは、「姉妹都市」(パートナー都市)ではない。市教委によると、手紙が着いたのは採択の決定・発表直前だった。結果的に、「新しい歴史教科書をつくる会」と協力した扶桑社の教科書を継承する子会社で、「保守色が強い」とされる育鵬社のものが採択されたが、その後抗議などは来ていないという。

玄葉外相「粘り強く対応していく」

   また、市教委への手紙と同じ時期、林文子・横浜市長あてにも、「パートナー都市」仁川の市長名で手紙が届いた。相互理解を進める上で「正しい歴史教育」が重要だとして、「関心を傾けてほしい」とするものだった。こちらもその後の抗議はないそうだ。

   竹島問題に関連して、2012年春から使われる中学教科書には関心が高まっていた。文部科学省が2011年3月に公表した(12年からの)中学教科書の検定結果をみると、地理と公民の教科書で、竹島に触れたものが大幅に増え、「韓国が不法に占拠」といった表現も複数の教科書で見られるようになった。

   改訂された新学習指導要領の解説書で、竹島について「北方領土と同様に」理解を深めさせる、との文言が入ったことを受けた流れだった。

   中学教科書検定結果発表後すぐに、韓国側は駐日大使が松本剛明外相(当時)を訪ね抗議するなど、「竹島記述」をめぐり反発を見せていた。

   竹島問題をめぐっては2012年1月に入ってからも、玄葉光一郎外相が「韓国側に対し、受け入れられないものについては受け入れられない、としっかり伝え、粘り強く対応していく」と演説したことに対し、韓国政府が抗議するなどの動きが出ている。

   韓国は、竹島での大型埠頭(兼防波堤)や観光施設の建設構想を進めており、着工に向けた動きも報じられている。

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