「総合取引所」法案提出 「絵に描いたモチ」? 実現にはハードル高く

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   政府は、株式や金先物などの取引を一体的に扱う「総合取引所構想」を実現可能にする金融商品取引法改正案を閣議決定し、2012年3月9日、開会中の通常国会に提出した。今は金融庁、経済産業省、農林水産省に分かれている規制・監督を原則として金融庁に一元化することを法案に盛り込んでいる。

   政府が強制的に「総合化」するわけではなく、各取引所の自主的な判断から、市場活性化のために一元化したければ、合併してくださいというものだ。ただ、省庁間の縄張り争いから骨抜きにされた面もあるほか、一部の取引所が「引き気味」で、総合化への道のりは遠そうだ。

金融庁に規制・監督の一元化めざす

   国内の取引所に上場されている金融商品の規制・監督は、株式や金利関連が金融庁、金や石油などの工業品が経済産業省、コメやトウモロコシ、大豆などの農産物は農林水産省に分かれている。

   この規制・監督を金融庁に一元化し、関連制度を整えれば、例えば投資家が一つの口座で、株式や金に投資することも可能になるなど、利便性が高まる。海外にはこの種の「省庁の縦割り」がないのが一般的なため、「口座一元化」は常識だ。

   一方、工業品や農産物といった「商品先物」の取引量は勧誘規制が強化されたこともあり、2003年のピークから減少の一途で、昨年はその2割強にまで落 ち込んでいる。株式への投資マネーを商品先物市場に呼び込んで活性化させる意味合いもあり、政府は新成長戦略にも総合取引所構想を盛り込んだ。

   しかし、法案をまとめる過程で、権限を奪われる形になる農水省と経産省が抵抗し、法案にその痕跡が残った。

   例えば、農産物は「コメ等」が総合化の例外品目となった。日本人にとって主食のコメは生活に欠かせない。その価格形成に関わる先物市場を、コメ政策を預かると自負する農水省の監督外には移せない、というのが理由のようだ。「コメ等」の「等」は何を指すのか、「誰も答えられない不思議な状況になっている」(関係筋)。

   また、規制・監督を金融庁に一元化しても、総合取引所が工業品や農産物を上場、または上場廃止する時には経産省や農水省の同意が必要、となり、結局両省の関与は残る。

政局しだいで法案も微妙

   「総合取引所」は具体的には、東京、大阪両証券取引所が2013年1月に経営統合してできる「日本取引所グループ」に、東京工業品取引所(工業品)と東京穀物商品取引所(農産物)が合流することだ。しかし、持ち株会社日本取引所グループ傘下に事業会社の大証や東工取がぶらさがる形では規制・監督の一元化は認められず、同グループ傘下で事業会社の大証や東工取が合併しなければならない。

   また、肝心の当事者にも温度差がある。日本取引所傘下でデリバティブ(金融派生商品)市場を担う大証(東証は現物株を担う)は、市場活性化のために一元化に前向き。東工取は、「コストのかかるシステム負担を大証と共同化できるなら」と、以前は積極的だったが、ここへ来て「ついていけるか不安」という先物取引業者の声を受けて慎重姿勢に転じ始めた。

   政府内には「政局いかんでは法案そのものがどうなるか分からない」との見方も出ている。その場合、結局、「絵に描いたモチ」になる可能性も否定できない。

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