「やりたい」をかたちにした手芸教室、離れた仮設と仮設の交流に【宮城・東松島発】

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宮城県東松島市の仮設住宅内で、手芸教室が開催されました

二宮さんが制作されたつるし雛。金魚や花など様々な飾りが華やかです(宮城県東松島市内響仮設住宅、2012年2月5日)
二宮さんが制作されたつるし雛。金魚や花など様々な飾りが華やかです(宮城県東松島市内響仮設住宅、2012年2月5日)

   2012年2月5日、宮城県東松島市の内響(うちひびき)仮設住宅内で、古布を利用してお地蔵さんや辰などの人形を作る手芸教室が開催されました。きっかけは、同住宅内の談話室に飾られていたつるし雛です。制作したのは、ここに住む二宮くに子さん。以前から二宮さんに人形作りを教わりたい、それを販売して少しでも収入につなげたい、という同住宅の住民の方々からの声がありましたが、材料もなく、実現できずにいたそうです。そこへ難民を助ける会の職員と一緒に同地を訪問した企業の方が、「販売に協力したい」と申し出てくださったことから弾みがつき、難民を助ける会が支援者の皆さまからご提供いただいたハサミ や古布などをお届けし、1回目の手芸教室開催となりました。


人形作りに参加された方々。後列左から3人目が講師を務めた二宮くに子さん(前列右端は仙台事務所の日下由美。2012年2月5日)
人形作りに参加された方々。後列左から3人目が講師を務めた二宮くに子さん(前列右端は仙台事務所の日下由美。2012年2月5日)

   当日は、二宮さんが講師を務め、約30名の方が参加されました。「ここどうすんだ」などとあちこちから上がる質問の声に、二宮さんは狭い談話室の中を行ったり来たり大忙しでした。お疲れだろうと当会の職員が二宮さんに声をかけると、「何もすることがなくて一日が過ぎてたんだもの。やりたかったことができて楽しくて仕方がないよ」とうれしそうに話してくださいました。

他地域の仮設住宅の方々と交流するきっかけに

だるま人形を制作する二宮さん(左)と石巻市北上仮設の皆さま(宮城県東松島市内響仮設住宅、2012年3月8日)
だるま人形を制作する二宮さん(左)と石巻市北上仮設の皆さま(宮城県東松島市内響仮設住宅、2012年3月8日)

   内響の仮設にお住まいの皆さんを支えるのは、東松島市社会福祉協議会、鳴瀬サポートセンターの所長である片岡君江さんです。震災後石巻市の北上仮設住宅を支えてきた、北上とんぼ玉クラブ代表の山下久恵さんから「うちでも是非作ってみたいけど、残念ながら先生がいません」という声が難民を助ける会に届きました。二つの仮設は車で約1時間の距離があります。決して近い距離ではありません。片岡さんに2つの仮設の合同での手芸教室の開催をご相談すると「離れた仮設と仮設が交流をすることは今まで無かったこと。これは素晴らしいことですよ!」と快く引き受けてくださいました。このようなご協力があって、合同でつるし雛を作る会が、3月8日に開催されました。目標は、つるし雛の飾りとなるだるま人形を各自が一つ完成させることです。


北上仮設で制作された、手作りのとんぼ玉がついたミサンガ
北上仮設で制作された手作りのとんぼ玉がついたミサンガ

   当日は、二宮さんをはじめとした内響仮設住宅の皆さんが、あらかじめ布地を裁断してくださり、型紙、作り方の説明書なども準備してくださっていたので、皆さん1つずつ、多い方は3つものだるま人形を作り終えることができました。北上仮設住宅の皆さんもこれまでに作った折り紙飾りやミサンガを披露しながら、お互いの仮設住宅でどのような手工芸品を作っているか、情報交換を行いました。


内響仮設の皆さまが制作された作品(宮城県東松島市内響仮設住宅、2012年3月8日)
内響仮設の皆さまが制作された作品(宮城県東松島市内響仮設住宅、2012年3月8日)

   他地域の仮設住宅にお住まいの方々が交流を持つことができ、双方ともに充実した時間を過ごされていたようでした。北上仮設住宅のミサンガを見て東松島の方が「私もこれを作ってみたいわ」と話されると、北上の方が「ぜひこちらにもいらしてください」と答えられる場面もあり、今後さらに交流が深まっていくことが期待されます。


   また、「わたしは家も何もみんな流されてしまったけど、あなたのところはどうなの?」「うちも同じ。でも無事でよかったわね」といった会話も耳にしました。被災の当事者同士であるからこそ、より深く共感するところがあるのでは、と思いました。


   仮設住宅で暮らす方々の中には、震災によって家族や友人を亡くした方も多くいらっしゃいます。被災地の方々の寂しさを和らげ、また、互いに交流を持つきっかけにつなげるため、難民を助ける会は、これからも被災地の方々の「やりたい」を後押ししていきます。

(難民を助ける会 仙台事務所 日下由美)


昼食時は皆さんで手を休めて、内響仮設住宅の方々の心づくしの手料理をいただきました(2012年3月8日)
昼食時は皆さんで手を休めて、内響仮設住宅の方々の
心づくしの手料理をいただきました(2012年3月8日)
講師を務めてくださった二宮くに子さん。二宮さんの作られたつるし雛の前で(写真提供:GlobalGiving、2012年3月8日)
講師を務めてくださった二宮くに子さん。二宮さんの作られた
つるし雛の前で(写真提供:GlobalGiving、2012年3月8日)

つるし雛教室の様子と、二宮さんのお話を動画でご覧ください。(撮影:GlobalGiving)


認定NPO法人 難民を助ける会
1979年、インドシナ難民を支援するために、政治・思想・宗教に偏らない市民団体として日本で設立された国際NGOです。
2011年3月11日に発生した東日本大震災を受けて、地震発生当日より活動を開始。宮城県仙台市と岩手県盛岡市に事務所を構え、緊急・復興支援を行っています。
活動にあたっては、特に支援から取り残されがちな障害者や高齢者、在宅避難者、離島の住民などを重点的に支援しています。食料や家電などの物資の配布、炊き出し、医師と看護師による巡回診療など、多面的な活動を続けています。
■ホームページ http://www.aarjapan.gr.jp
■ツイッター  http://twitter.com/aarjapan

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