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マツジュンも「お見送り」 「破たん後初」JAL・787ボストン便が就航

   日本航空(JAL)は2012年4月22日、成田-米ボストン路線を開設し、正午過ぎに初便が成田空港を離陸した。10年1月に同社が経営破たんしてから路線を新規に開設するのは初めて。

   同路線には12年3月末に納入されたばかりの次世代中型旅客機、ボーイング787型機を投入。787はボーイング777型機のような大型機並みの長距離を飛ぶことができ、航空各社の路線計画に大きな影響を与えるとみられている。

機長は植木社長と同期

大勢の空港関係者がJALのボーイング787型機を見送った
大勢の空港関係者がJALのボーイング787型機を見送った

   787を導入するのは、全日空(ANA)に続いてJALが世界で2番目で、米国に787が乗り入れる路線が開設されるのは初めてだ。アジアからボストンに直行便が乗り入れるのも初めて。

   午前中に行われた記念式典では、千葉県の森田健作知事が、

「私の息子がボストンに住んでいるんですが、遠くて遠くて…。家族で大歓迎しています」

とあいさつ。JALのCMに起用されている人気アイドルグループ「嵐」メンバーのマツジュンこと松本潤さん(28)がサプライズゲストとして登場し、

「ボストンにはまだ行ったことがないので、一度自分の足で歩いてみたい。僕たちの世代が旅に出ることで、日本が元気になるのでは」

とエールを送った。フライトを担当する小川良機長は、植木義晴社長のパイロット時代の同期にあたり、植木社長は、

「できれば私も、あそこ(操縦席)にいたかった。一番信頼できる仲間が機長を務めるのは嬉しい」

と感慨深げだった。

4・5月は予約率9割台後半を記録

   この日のフライトには、ほぼ満員の乗客181人が搭乗。ボストン線は、4月・5月については9割台後半の高い予約率を記録しているという。

   現時点では、JALは大型の「787-9型」を合わせると45機の787を発注しており、今後、羽田-北京線、成田-デリー線、成田-モスクワ線、成田・羽田-シンガポール線に投入されることが決まっている。12年12月には成田-サンディエゴ線、13年3月に成田-ヘルシンキ線を開設予定で、両路線にも787が投入される。

   「787は長く飛ばしてこそ、(燃費の面で)一番効果がある」(植木社長)と、今後も長距離路線に積極的に投入していきたい考えだ。