「コンクリートから人へ」どころか 公共事業に大盤振る舞い

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   消費税増税法案の成立後に予定される補正予算編成をめぐり、与野党の思惑が交錯している。民主党内の対立がなお尾を引く一方、解散時期をめぐり野党も一枚岩には程遠い。

   欧州危機などで、不透明感を増す経済を、成長軌道に乗せる道筋も描けない中、複雑な展開になりそうだ。

景気対策を盛り込んだ補正予算が与野党で「常識化」

   社会保障と税の一体改革をめぐり、民主、自民、公明の3党合意で2012年度の基礎年金の国庫負担2.6兆円の財源として「交付国債」を取りやめることが決まった。これが補正予算編成の第一の目的。交付国債は赤字国債として予算に計上しないため、赤字を小さく見せる「粉飾」と批判されており、政府は、消費税増税分で償還する「つなぎ国債」に切り替えると約束したのだ。

   これに加えて、景気対策を盛り込んだ補正予算編成が、ここへきて与野党で常識化している。欧州の経済不安に加え、米国の雇用統計が市場予想を下回り、中国も4~6月期の国内総生産(GDP)の実質成長率が前年同期比7.6%と6四半期連続で鈍化するなど、米中の景気減速観測が一段と強まっている。このため、日本経済は2012年1~3月期の国内総生産(GDP)成長率は前期比年率換算で4.7%と好調だったものの、先行きは「秋まで復興需要を中心に内需が引っ張り、その後は海外の景気復調で輸出が回復し、成長を維持する、とのシナリオに暗雲が広がってきた」(エコノミスト)。

公共事業を柱に自民党の政策をさらにのませる

   さらに、2011年度の国の一般会計の決算(7月2日発表)で、税収が42兆8326億円と、第4次補正後の見積もりを8026億円上回り、予算の使い残し(金利低下による国債の利払い減など)も含めた剰余金が1兆2301億円にのぼり、復興財源に繰り入れる約7500億円と合わせ、2012年度補正予算の財源が2兆円規模で確保できたことも、補正予算での景気対策を求める声が強まる要因になっている。

   こうして、景気対策を含む補正予算編成という大枠では与野党にコンセンサスがあるものの、時期、規模、中身をめぐっては政府・財務省も絡んで、思惑は一致しない。

   自民党は3党合意で、消費税法案付則に「防災・減災」強化を盛り込ませることに成功、10年で200兆円という「国土強靭化基本法案」を提出、公明党も10年で100兆円を投資する「防災・減災ニューディール推進基本法案」の骨子を10日に発表している。消費税法案を成立させ、さらに補正予算になだれ込み、公共事業を柱に自民党の政策をさらに野田政権にのませることを重視する考えだ。だが、補正を急ぐとなると、解散は遠のくというジレンマを抱えることにもなる。

整備新幹線の3区間の建設にもゴーサイン

   一方の政府・民主党も新名神高速道路、八ツ場ダムの凍結を解除し、整備新幹線の3区間の建設にもゴーサインを出すなど、政権交代時の「コンクリートから人へ」の旗を事実上、降ろしている。小沢新党の分裂もあって、今選挙をすれば惨敗必至とあって、総選挙をできるだけ先送りし、その間に他の政策課題でも成果を上げ、党勢を回復させたいのが本音。財務省も、「補正が早すぎると、2013年秋に失速して14年からの消費税率8%への引き上げが先送りにでもなったら大変」(関係者)として、補正を急ぎたくない意向という。

   こうした動きに、2012年度予算関連法案の中で再重要の赤字国債発行法案の処理も絡む。政府は「(同法案が成立しないと)財源が10月に枯渇する」(安住淳財務相6日の会見)として、補正の前提に同法案を位置づけ、野党をけん制。野田佳彦首相も9日の衆院予算委答弁で、同法案成立が解散の前提との考えを示した。これに対し、自民、公明の執行部からは、解散を約束すれば成立に協力するとの声が出ているものの、話し合い解散、さらに大連立を含めた政界再編を模索する動きも底に流れる。与野党の思惑は入り乱れ、「今後の展開はなかなか見通せない」(与党筋)のが実態だ。

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