日航復活に危機感を抱く全日空 大型増資2000億に秘められた狙い

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   全日本空輸は大型公募増資を同月中に実施する。ライバルの日本航空は経営再建が順調に進み、9月にも東京証券取引所に再上場する計画で、全日空の公募増資は復活した日航の攻勢に先手を打つ狙いがある。

   今年は「LCC(格安航空会社)元年」とも呼ばれ、航空市場での競争が激化する中、国内二大航空会社の覇権争いも激しさを増してきた。

営業利益で全日空の2倍以上、最終利益で約7倍

最新鋭中型機ボーイング787
最新鋭中型機ボーイング787

   全日空は2012年7月3日、約2000億円規模の公募増資を発表した。同社としては過去最大規模となる。調達した資金はアジアでの事業展開の加速に投じる計画で、一部はアジアの関連航空会社の合併・買収(M&A)などにも充てたい意向だ。また最新鋭中型機「ボーイング787」の購入にも投じ、顧客争奪戦に打ち勝とうとの考えだ。

   全日空がこのタイミングで増資を決断したのは、日航を意識したためだ。日航は2010年1月に経営破綻し、会社更生法の適用申請に追い込まれたが、わずか2年で業績は急回復し、今や全日空を上回る好業績を上げている。

   全日空幹部が「数字を見てがく然とした」と話すのが、2012年3月期の連結決算だ。全日空は売上高が1兆4115億円、営業利益は970億円、最終(当期)利益は281億円と、いずれも過去最高益を計上した。一方、日航の売上高は1兆2048億円で全日空を下回ったものの、営業利益は2049億円、最終利益は1866億円。営業利益では全日空の2倍以上、最終利益では約7倍に上る。

   日航が順調に経営再建を進め、2012年3月期決算で好業績をあげることができたのは、従業員の3割に当たる約1万6000人を削減するなど「自ら血を流した結果」(日航幹部)であるのは事実だ。だが、破綻による制度的な効果はやはり大きい。特に破綻時に資産評価を一気に引き下げたことで評価損が拡大し、多額の繰越欠損金(赤字)が発生、ばく大な法人税の免除にもつながっている、と見られる。

「日航の再上場後の増資は不利になる」

   全日空から見れば「日航が有利に戦える環境になっている」という状況だ。しかも、2012年は国内でLCCが相次ぎ就航し、運賃で格段に優位性をもつLCCが既存の大手の経営圧迫要因になるのは必至。LCCに激しく追撃されたうえ、破綻効果で急速に体力を増強した日航に押されれば、「我々の勝ち目はなくなる」と全日空の焦燥感は高まっている。

   そこで全日空は起死回生の大型増資に踏み切ったのだ。日航の再上場時の時価総額は6000億~7000億円規模とみられているうえ、全日空と日航は互いに投資家も重なるため「日航の再上場後の増資は不利になる」(関係者)との考えも強く働いた。

   日航復活に危機感を抱く全日空は今後、どう戦いを展開するか、関係者の注目が集まっている。

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