伊藤忠の米ドール事業買収の狙い アジアでの高級果物需要の伸びに注目

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   伊藤忠商事は2012年9月13日、米ドール・フード・カンパニーから、世界の缶詰・果汁飲料事業と、アジア地域でのバナナなど青果物の生産・販売事業を買収するため交渉中だと発表した。近く合意する見通しで、今年度中に買収を完了させる方針だ。

   買収額は17億ドル程度(約1300億円)と見られ、伊藤忠としては1998年のファミリーマートへの出資(約1350億円)に匹敵する大型投資。伊藤忠は成長が見込まれるアジアでドールのブランドも活用して果物事業を伸ばしたい考えだ。

ドールはバナナの価格下落などで業績が低迷

   ドールの2011年の年間売上高は前年比約5%増の72億ドル(約5500億円)で、伊藤忠が買収する事業はこのうち約4割に相当する。ドールは事業売却後、北米や南米などでの果物や野菜の生産・販売事業などを継続する方針だ。

   ドールは景気が低迷する欧州での販売不振や、主力商品であるバナナの価格下落などで業績が低迷しており、2010年に最終(当期)赤字に転落。「選択と集中」を図るため、事業売却や人員整理を進めている最中にある。1960年代から日本のバナナ販売などで長年取引があり、資源高などで投資資金にも余裕がある伊藤忠を事業売却先に選んだ。

   長引く円高で製造業など輸出型の日本企業は疲弊しているが、日本企業が海外の企業や事業を買収するには有利になっており、今後も欧米の名門企業や事業を日本企業が買収する案件が続きそうだ。

   伊藤忠は買収した事業を統括する新会社を、11月にも日本国内に設立する方針も明らかにした。アジア市場では経済成長に伴って「食後のデザート」などに活用される、ドールが扱うような高級品を含めた果物全般の消費増が期待されている。こうした需要を取り込むにはドールのブランドは有力な武器になる。伊藤忠はドールの販売拠点に加え、ファミリーマートの国内やアジアの店舗、中国での自社販売網なども活用し、売り上げ拡大を目指す。

日本産の青果物にドールブランドをつけて輸出?

   現在扱っている日本産の青果物にドールブランドをつけて輸出することも検討する。実現すれば、日本の農家にとっては海外の販路開拓の道が開ける可能性がある。

   伊藤忠は11年来、英タイヤ小売り最大手のクイック・フィットや北欧パルプ大手のメッツファイバーなど石油やガスなど以外の「非資源」と言える分野の買収を進めている。伊藤忠としては日本の商社の投資が偏りがちな資源分野以外でも高い収益力を持つ柱を打ち立て、経営の安定性を高めることを狙う。伊藤忠は2012年3月期には最終利益に占める食品、繊維など非資源分野の割合が過半となり、岡藤正広社長は「バランスのとれた収益構造」と表現した。

   日本の商社では丸紅も今年、米穀物3位のガビロンを約36億ドルで買収することを決めた。これによって丸紅の穀物貿易量は世界シェアが約1割に達し、「穀物メジャー」に近づくなど、商社の「非資源」の買収が活発化している。

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