大阪市職員「病気休暇」5年間で384日 欠勤が年間90日までは「給料満額」

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   偽装結婚の疑いで逮捕された大阪市環境局の男性職員が、過去5年間で毎年50~100日の「病気休暇」を取得していた。

   医師の診断書を提出していたというが、勤務先の勤怠指導を事実上無視。制度上は、年間の休暇日数が90日までは給与が満額支給されるのだ。

「病気休暇」終了後も給与の8割受け取れる

   男性職員は、ごみの収集などを行う南部環境事業センターに勤務していた。2012年10月24日、偽装結婚している疑いで電磁的公正証書原本不実記録・同供用の容疑で大阪府南警察署に逮捕された。さらにこの職員には、勤務実態にも首をかしげる事実が浮かび上がった。

   J-CASTニュースが市環境局職員課に取材したところ、男性職員は2008年から今年10月に逮捕されるまでの約5年間で、計384日の「病気休暇」を取得していたと明かした。2010年には101日に達したという。

   大阪市職員の休暇制度を見ると、原則として年間20日の年次有給休暇が与えられる。病気休暇は有給休暇とは別の扱いだ。取得の際は医師の診断書の提出が義務付けられるため、通常は手術や、病状が重いケースで適用されると職員課では説明する。最長で90日まで認められる。

   男性職員は、取得のたびに医師の診断書は出していたそうだ。制度上は「セーフ」だが、年間100日を超える「休暇」というのは常識的に考えられない。実は病気休暇では、取得期間中は給与が全額支給される。91日目からは休職制度が適用されて減額となるが、それでも1年目なら8割は保証されるのだ。男性職員の場合は短期の病欠を繰り返し、そのたびに診断書を持ってきた。2週間休んで、その後で再度診断書を出して延長、といった具合で、病状もさまざまだったようだ。

   休暇期間は2010年に101日、2011年に98日と90日をやや上回ったが、給与はほぼ満額受け取っていたことになる。病気休暇の規定では、過去1年間で3回以上、30日以上取得した場合は産業医による面談を実施し、制度の乱用とみなされれば人事担当部署が改善措置を図るとなっている。職員課によると、男性職員の勤務先でも本人に勤怠指導をしていた。注意したうえ、早期に職務に復帰するよう促していたという。その「警告」を無視するかのように新たな診断書を携えて、病欠を繰り返したというから驚きだ。

勤怠不良の現業職員が274人

   大阪市では、過去にも職員の不祥事が多発していたため2012年3月に「服務規律刷新プロジェクトチーム」を立ち上げた。11月7日に開かれた第5回会議では、職員の病気休暇、休職制度の厳格化に向けた取り組みが議題となった。「年間3回、30日以上取得」の場合の基準を厳しくし、制度の悪用を防ぐために分限免職処分を含めた対応で臨むことを確認した。

   市職員の中でも、今回問題となった男性職員が勤務していた環境局や交通局、水道局、学校における現業職員の勤務不良が目立つ。大阪市によると、無断欠勤や遅刻早退を繰り返すなど、複数回にわたって指導を受けながら改善が見られない職員数は274人に上る。11月に入って1週間程度だが、すでに水道局職員が公然わいせつ罪のほう助容疑、また小学校教諭が盗撮容疑でいずれも逮捕されている。不祥事根絶を目指し、2012年6~11月までの半年間で新たな処分者数を、過去5年間平均の5割減となる40人と目標を定めたが、10月までで既に37人に達しており、達成はかなり厳しい。

   橋下徹市長は11月8日の定例会見で、職員の不祥事が止まらない現状について「組織が大きすぎて、行政職と現業職が分離している。ガバナンスが効いているのか疑問」と発言。組織の見直しと管理職の責任を求めていく考えを示した。勤怠不良が問題視される職員が274人に上っている点に関しては、「職場環境がよくないと思う。右を見ても左を見ても『休んでも給料もらえる』となれば、そうなるでしょう」と指摘。「分限(処分)をキチっとやっていく。裁判になっても構わない」と険しい表情を見せた。

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