世界の温暖化対策、熱気冷める 日本の発言力は著しく低下

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   カタールで開かれていた国連気候変動枠組み条約第18回締約国会議(COP18)は2012年12月8日、2020年以降に始まる温暖化対策の新しい枠組みに向けた作業計画などを柱とする「ドーハ合意」を採択した。米国や中国などすべての国が参加する新枠組みに向け、来年からの交渉本格化を決めたが、温暖化防止に向けた主要国の熱気は冷めていて、前途は多難だ。

対立の構図は大きく変わらず

   作業計画は京都議定書(1997年)に続く新枠組みについて、2014年に交渉文書の素案を固め、2015年5月までに文書を作成するとし、20年までの各国の二酸化炭素(CO2)など温室効果ガスの削減目標の引き上げについても議論するとした。12年末に期限が切れる京都議定書の8年間延長(第2約束期間)も決定。新枠組みが始動するまでに温暖化対策の「空白期間」が生じるのは避けられた。

   また、3年前に先進国が途上国に確約した「20年時点で年1000億ドルを援助」の具体化については、今後3年間も10~12年に支援した計336億ドルを上回るよう努力することで、先進国・途上国が折り合った。

   京都議定書の第2約束期間には、欧州連合(EU)やスイス、ノルウェー、オーストラリアなどが参加するが、京都議定書を離脱した米国(世界のCO2の17.9%を排出)、そもそも京都議定書の削減義務がない中国(同23.7%)やインド(同5.5%)などの途上国は不参加。日本は米中など主要排出国が参加しない京都議定書の延長に反対して参加を見送った。この結果、国際エネルギー機関(IEA)によると、参加国・地域のCO2排出量は、世界全体の10数%に過ぎない。

   今回、曲がりなりにも新しい枠組みへ向けた第一歩を踏み出したのは成果だが、CO2を大量に排出して成長してきた先進国の責任を重く見て自らの削減義務を回避しようとする途上国と、中国が世界最大の排出国になるなど途上国を排出削減の枠組みに組み入れたい先進国の対立は解けなかった。その構図は今後も大きく変わらないだけに、議論の難航は必至だ。

解散総選挙で作業ストップ

   そんな中で、京都議定書の締結を議長国として主導した日本は影が薄く、新枠組みづくりの議論での発言力は著しくて低下した。3年前、鳩山由紀夫首相(当時)が「温室効果ガス排出量を2020年に90年比25%削減する」と国際公約したが、これは「2030年に原発比率を約50%に引き上げ」という従来のエネルギー基本計画が前提。福島第1原発事故を受け、民主党政権は今年9月、「2030年代に原発ゼロ」にかじを切ったが、これでは2020年の温室効果ガス削減幅は1990年比5~9%にとどまることになる。このため、新たな温暖化対策が必要になるが、解散総選挙で作業はストップ。COP18の閣僚級会合で演説した長浜博行環境相は、25%減に代わる新たな公約に言及できず、中国代表団幹部に「原発事故があったからといって削減義務はなくならない」と皮肉られたほどだ。

   総選挙でも、温暖化対策への関心は低く、政策論議を深めようという機運は乏しい。

   民主党は「温暖化ガスを2030年に1990年比2割削減」と現行目標に近い数字を残すが、具体的な対策は見えない。自民党は削減目標の見直しを掲げるものの、2020~30年の数値はなし。以前から脱原発を主張してきた共産党や社民党は20年に90年比25~30%減の目標を掲げ、公明党も30年に25~30%減の目標を打ち出しているが、「卒原発」を掲げる日本未来の党をはじめ日本維新の会などの「第三極」は温暖化対策には言及していない。

   世界自然保護基金(WWF)はホームページで、COP18の「遅々とした議論」に強く懸念を抱くとして、「次回以降の会議では、国内での議論を十分に行なった上で参加し、交渉を加速していくことが、世界全体に求められています」と訴える。

   原発を巡る議論を含め、日本の政治状況は、世界の期待にどこまで応えられるだろうか。

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