「インサイダー天国」許さない 金融庁が罰則強化、主犯格は「永久追放」

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   金融庁がインサイダー取引規制の強化に動き出している。証券会社など企業の内部情報を外部に漏らした側を処分対象に加えるとともに、全体に罰則を強化する。「公募増資インサイダー取引」で「情報がジャージャー漏れ状態」(金融庁筋)だったという「インサイダー天国」の汚名返上を目指すものだ。金融庁は2012年12月25日、こうした罰則強化策をまとめており、通常国会に金融商品取引法の改正案を提出する方針だ。

   だが、「まだ米国に比べて手ぬるい」「立証が困難」など効果を疑問視する声と、「過度の規制は取引を委縮させる」との規制強化慎重論に、評価は分かれている。

課徴金を大幅に引き上げ証券会社の責任重く

   一連の上場企業の公募増資を巡るインサイダー取引問題では、野村証券をはじめとする大手証券会社から情報の外部漏洩が相次いだ。証券会社は、増資を行う企業の内部情報を漏らすことで、資産運用する顧客との取引を維持または増やし、利益を得ていたと指摘されている。

   新規制の最大のポイントは、公募増資の主幹事証券会社などが不正取引を行わせる目的で未公表の重要情報を漏らし、実際に行われた場合、課徴金処分の対象にすること。現在は情報の受領者だけが処分対象で、海外投資家を中心に「情報を提供していた側の責任を問えないのはおかしい」との指摘が多かった。

   情報漏えいを主導したり、何度も重要情報を漏らしたりするなど「悪質」とみなされたケースでは、関与した証券会社の役員や営業担当者らの実名を公表する新たなペナルティーも盛り込む。こうなるとその個人は証券界での転職が困難になり、実質的に「永久追放」になるとみられている。

   顧客の資産を運用し、実際に不正取引を行った機関投資家に対する課徴金額も、大幅に引き上げる。現行の課徴金は不正の対象になった取引の月額手数料の一部で、あまりに少なすぎるとの批判があったことから、手数料の3カ月分にする。金融庁によると、例えば旧中央三井アセット信託銀行(三井住友信託銀行)は2010年、みずほフィナンシャルグループの増資を巡り2020万円の不正利益を得ながら課徴金はわずか8万円だったが、新制度で計算すると8000万円超になるという。

「国際水準」にはまだ及ばない?

   ただ、金融庁は、情報を漏らしただけで処分する方向で検討していたが、「規制の対象となる情報伝達行為ないし取引推奨行為は、『取引を行わせる目的をもって』行われた場合に限定する」(経団連2012年12月11日意見書)など、「過度な規制は市場を萎縮させる」との経済界の意向に配慮し、年末の最終案では(1)情報を漏らした側に不正取引をさせる意図があった、(2)実際に不正取引があった――の2要件を追加した。

   一方、課徴金は、経団連が「課徴金が反社会性、反道徳性を問うものではない以上、利得から完全に離れるべきではないとの指摘もある」として不当利得の範囲内にすべきだとの認識を示していたが、金融庁は大幅引き上げ方針を維持する考えで、「個人名公表制度は欧米にもあり、全体として国際的に整合し、遜色もない」(幹部)と強調する。

   だが、海外では、米国でさらなる規制強化の議論があり、運用会社、投資家の売買注文の全データを報告する義務を課したり、アナリストが担当企業の幹部らと1対1で会ってヒアリングをしたりすることもできなくなる可能性がある(経済ジャーナリストの相場英雄氏=2013年1月7日JBプレス)といわれ、日本が「国際標準」にまだ及ばないとの指摘は根強い。インサイダー規制の専門家などからは、新規制で情報を漏らした側の処罰の要件について「当初案より厳しくなり、不正の『意図』など立証のハードルが高すぎる」(証券業界筋)との声もある。

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