高橋洋一の自民党ウォッチ
「底浅い」政治部の補正予算報道 維新の会賛成の「深層」描かず

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   平成24(2012)年度補正予算案は、2月14日(2013年)の衆院本会議で可決され、参院に送付された。与党の自民、公明に加え、野党の日本維新の会も賛成した。民主党とみんなの党は、公共事業費を削る組み替え動議をそれぞれ提出。動議は否決されたため、補正予算案に反対した。共産党と生活の党も反対した。

   マスコミは、野党の日本維新の会が異例の賛成をしたと報じている。ただ、この「政治部報道」では、速報段階とはいえ、各党の賛否内容はほとんど報じられていない。このため、底浅い報道になっている。

異論あれば「組み替え動議」提出

   与党の自民、公明の考えは補正予算案として政府案になっている。補正予算に限らず予算は、政策を数値化・可視化しているので、自らの政策があれば、政府案とどこが違っているのか、どこが合致しているのかをいえるはずだ。

   そこで野党は、与党・政府の補正予算案にすべて賛成ならば、そのまま賛成することになる。しかし、一部に異論があれば与党・政府に修正を願い出ることになる。これが組み替え動議だ。その際、野党は修正された補正予算案の資料を配付して、組み替え動議を提出し、その修正が認められれば予算案に賛成するが、認められなければ反対と主張する。これは、野党も与党・政府の補正予算案のダメなところを指摘して、対案を出すという意味で、議会政治の中でまっとうな方法だ。

   民主党の組み替え動議では、公共事業のカットで補正予算総額が減額されている。ただし、これでは景気対策として十分でないとの批判をうけるかもしれない。一方、みんなの党では、官民ファンドなどが減額され、それらは被災地交付金と減税に回されるとともに、歳入では国債整理基金の埋蔵金3兆円が使われ年金国債の発行がなくなっており、補正予算総額は与党・政府案と同じだ。これは、予算項目の組み替えになっていて、景気対策としての配慮もある。

「組み替え動議」出すべきだった維新の会

   一方、日本維新の会は、7割賛成だから賛成したといっているようだが、そうであれば、異論がある3割はどこなのかを明らかにするために組み替え動議等を出すべきだった。外部から見ていると、100%賛成にしかみえない。

   予算は政策の数値化なので、従来との整合性が求められる。例えば、与党・政府の補正予算案で年金国債発行2.6兆円を財源としているが、これは将来増税とセット。だから、増税に反対するなら、みんなの党のように「年金国債発行なし」としなければいけない。予算で具体的な批判ができないようなら、きちんとした政策を持っているとはいえないのだ。

   日本維新の会は発足して間もないので、党として補正予算案を十分に精査する時間がなかったのだろうが、先の総選挙で与えられた議席数を考えると、少なくとも組み替え動議を提出して、どこに反対でどこが賛成かという党のスタンスを明らかにすべきだったのではないか。

   マスコミも、補正予算という各党の政策スタンスを明らかにするリトマス紙がありながら、それを十分に報道できなかったので残念だった。


++ 高橋洋一プロフィール
高橋洋一(たかはし よういち) 元内閣参事官、現「政策工房」会長
1955年生まれ。80年に大蔵省に入省、2005年から総務大臣補佐官、06年からは内閣参事官(総理補佐官補)も務めた。07年、いわゆる「埋蔵金」を指摘し注目された。08年に退官。10年から嘉悦大学教授。著書に「財投改革の経済学」(東洋経済新報社)、「さらば財務省!」(講談社)など。


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