藤浪・大谷の対決にファン大興奮 注目度が続けば地上波中継も増える?

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   新しい時代の到来を告げる対決だ。2013年5月26日、藤浪晋太郎(阪神)と大谷翔平(日本ハム)が打者として対戦。藤浪は4勝目を挙げ、大谷は2本の2塁打を奪った。スポーツ紙は「絵になるヒーロー」の出現とあって1面で大騒ぎである。

試合は藤浪、勝負は大谷に軍配

   甲子園が燃えた。日曜日のデーゲームということもあって観衆は4万6512人の超満員に膨れあがった。話題独占の対決を実現させた阪神と日本ハムの見事な演出だった。

   結果、先発の藤浪は好投して4勝目を手にした。背中・腰のはりで戦線離脱し、21日ぶりの登板であったが、好調阪神の主力投手らしい投球内容だった。一方の大谷は3日前の23日に本拠地・札幌ドームで、投手として一軍初先発したばかりだが、この日は5番・右翼で先発出場。「二刀流」の本領発揮とばかりに藤浪から2安打を放った。いずれも2塁打。2本目は二塁手の左を抜け、そのまま右中間に転がった打球の速さが印象に残った。

   藤浪は「バッターボックスで大きく見えた。オーラがあった。バットスイングも鋭く、プロのバッターと思った」。一方の大谷は「高校時代のときの方が近くに見えた。打ち損じがあったのは悔しい」と、互いを評した。

   試合は阪神が勝ち、個人対決は大谷に軍配が上がった形である。藤浪は高校時代から甲子園での試合はこれで13試合目。12勝無敗と、まさに「甲子園の申し子」である。

   二人は昨年、U18世界選手権で韓国遠征した球友でもある。日常的にメールで現状報告をしている仲だ。「打ったけど試合に負けたからメールがしづらい」と大谷は苦笑。もうプロの意地がにじみ出ている。

後半戦まで話題が続けば野球人気も上昇する?

   この日の対決は、プロ野球界に新しい時代が到来したことを満天下に示したといっていい。その「お披露目」である。

   最近のプロ野球はベテランの活躍が話題の中心だった。もちろん、スター選手が長くプレーすることは素晴らしいことだが、やはりフレッシュな話題が必要である。藤浪と大谷はその筆頭だ。これまでアイドル的な若手人気選手はいたが、藤浪が甲子園の春夏連覇投手、大谷は打者と投手の二刀流と、一流の売り物を持っている。

   藤浪はセ・リーグの新人王候補に躍り出たといえる。巨人・菅野がライバルとなるが、高校出で2桁の勝ち星を挙げれば断然有利となる。

   片や大谷。従来の野球選手にはない二刀流は球界を盛り上げている。いまだに「150km/hを投げる投手はザラにいない。投手に専念すべきだ」とか「打者としての才能は桁外れ。スーパースターになれる」と外野席はかまびすしい。むろん新人王の有力な候補だ。

   メディア的にいえば「絵になる選手」であって、とりわけテレビが放っておかない。また球団からすれば久々の「ゼニになる選手」の出現なのである。ベテランにはプロのテクニックがあるけれど、藤浪と大谷には若さあふれるスピードとパワーがファンを魅了する。後半戦もこのまま話題が持続すれば、地上波テレビの中継が増えるかもしれない。

(敬称略 スポーツジャーナリスト・菅谷 齊)

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