なぜ日本は金を買わないのか? 大量の米国債、売るに売れず……

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   非常時の蓄えとして、重宝がられる金。市場での流動性が高く、分散投資の効果が見込める。金融システムの「最後の砦」などともいわれる。そんな金への投資に、日本は消極的とされる。

   株式市場が上向いてきたとはいえ、世界経済はまだまだ不安定。足もとの国際的な指標となる米ニューヨークの金相場は、ピーク時の1トロイオンス1600ドル超から300ドルほど下落。「投資しやすい環境」にあると思えるのだが、なぜ買わないのか。

外貨準備に占める割合、わずか3.1%

   金取引業者の国際的な団体、ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)の統計によると、日本の金の保有量は765.2トンで、世界第9位(2012年8月時点)。為替介入によって外国準備高は加速度的に増えて約1.2兆米ドル。世界第2位にある日本だが、外貨準備に占める金の割合は3.1%。先進国の中でも圧倒的に少ない。

   金の保有量が最も多いのは米国の8133.5トンで、外貨準備に占める割合は75.1%。2位はドイツで3395.5トン、同71.9%。3位は国際通貨基金(IMF)の2814トン。以下、イタリアが2451.8トンの71.3%、フランスの2435.4トン、71.6%と続いている。

   日本の外貨準備は、大半が米国債で運用されている。そもそも、日本はなぜ金を買わないのだろう――。

   金融・貴金属アナリストの亀井幸一郎氏は「日本が大量の米国債を手放すとなると、市場の混乱は必至です」と語る。金を買うというよりも、戦後の復興時に援助してもらった米国への配慮があって、米国債を売ることができなくなったようだ。

   ただ、最近はリスク分散の観点から、「金の保有割合を増やすべき」との声もある。

   一方、金の購入に積極的とされる中国は、1054.1トンで第6位。インドは557.7トンで第11位。ただ、外貨準備に占める割合は中国で1.6%、インドで9.8%と、米国やフランスなどに比べると低い。

   最近の10年では、先進国の金保有はほとんど変化がないが、たとえば中国は2002年から2009年の保有量が599トンだったのに対して、2010年には1054トンとほぼ倍増している。

   新興国が金投資に積極的な理由はいくつかある。金は市場が厚く売買しやすいが、ボラティリティ(価格変動)が低く、保守的なポートフォリオを有する中央銀行の投資対象としては好都合な投資先。長期的には米ドルと負の相関をもつので分散効果も高く、最近はETF(上場投資信託)として保有できることもある。

   中国などでは輸出増に伴い、この10年のあいだに外貨準備が急速に拡大。それにより、ポートフォリオを維持するとためにも金を買わざるを得ない状況があったともいえる。

金は安値圏。でも、さらに売られやすい状況

   とはいえ、足もとの金相場は米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長が量的金融緩和の年内縮小に言及したことで、投資家が金を売ってドルを買う動きが強まるとの見方が広がった。ニューヨークの金相場も2013年6月20日の時間外取引で一時1トロイオンス1330ドル台を付け、約1か月ぶり安値となった。

   金はすでに安値圏にあるが、ドル高でなお売られやすい状況にある。クレディ・スイスは、「1年間で金相場は1トロイオンスあたり1100ドルになる」と予想。5年間では1000ドルを下回るとし、「価格が下落しても中央銀行による購入が増える可能性は低い」との見方を示した。

   前出の金融・貴金属アナリストの亀井幸一郎氏は、「いまの金融市場は量的緩和のうえに成り立っています。これを止めるにしても、条件が変わるのですから、当然その反作用も起こり、金融市場は混乱するでしょう。金はこれからもう一段下げるときが買いどきと考えています」と話す。

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