2024年 4月 20日 (土)

「児童ポルノ禁止法」、マンガ・アニメは規制対象から外すべきだ
みんなの党・山田太郎議員に聞く

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大手出版社から画像コンテンツ掲載をやめてしまおうかという相談

―「自主規制」は何が怖いのでしょうか。

山田 実は今回、マンガ・アニメという文言が盛り込まれたことで、実質的な規制が始まってしまっています。大手の出版社などからも、ウェブサイトへの画像コンテンツの掲載をやめてしまおうかという相談を受けていますし、最近の事例では「ヤフオク!」の規約に「ランドセルを背負った写真」はダメと追加されました。ランドセルを背負った写真が「エロい」ということでしょうね。こういう風に、何が問題になるのかはっきりしないので、グレーゾーンでもみんな怖いし、萎縮してしまうのです。
   そして、法律は一度成立してしまうと簡単には変えられないので、状況はさらに酷くなります。「3号ポルノ」自体はグレーで「この表現がアウト」とただちに指し示すわけではないですが、たとえば編集者が作家に「ひっかかる可能性があるから、これはやめとこう」と言うようになるかもしれない。本当なら編集者は作家の表現を尊重し守る立場なのに、仲間内から自主規制がおきて、表現の自由が崩れていってしまう。

――今後、法案を巡ってどういう動きが予想されますか。

山田 今国会は会期末が近いので、決をとらないまま終わってしまうと思います。7月の参院選後のほうが怖いですね。自民党は参院で否決されるリスクも考えているでしょうから、今は意図的に一旦留めているのかもしれない。なので、自民党が参議院でも過半数を取ったら、次の臨時国会あたりで党議拘束をかけて出してくる可能性もあります。その時に、どういった形で出してくるかに注目したいですね。マンガ・アニメ規制を分離してくるかどうか。
   自分が政治家になって初めて取り組んだ問題ということもあり、今後も何がなんでも反対で、やっていきたいと思っています。

山田太郎さん プロフィール

   やまだ・たろう 1967年、東京都生まれ。麻布高等学校、慶應義塾大学経済学部経済学科卒業、早稲田大学大学院アジア太平洋研究科博士後期過程単位取得満期退学。
   アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)に入社。その後、プライスウォーターハウスコンサルタント(現アイ・ビー・エムビジネスコンサルティングサービス)製造業部門マネジャー、米国ナスダック上場企業のパラメトリック・テクノロジー コーポレーション(PTC)米国本社副社長を歴任。
   2000年、ネクステック株式会社を創業、代表取締役社長に就任。05年東京証券取引所マザーズ市場に上場。10年、株式会社ユアロップを設立。
   12年に参議院議員に繰り上げ当選。農政改革、成長戦略、TPP、企業の海外進出、地域活性化などの政策や課題に取り組む。

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