2024年 4月 25日 (木)

ウィンドウズ8.1「スタートボタン」復活は嘘? 海外メディア「本質的な欠陥の改善になってない」

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   「ウィンドウズ8.1のスタートボタンは本当のスタートボタンではない」--マイクロソフトが発表したウィンドウズ8.1で、「スタートボタン」が復活すると言われている中、こんな指摘が飛び出した。

   マイクロソフトは2013年6月26日、ウィンドウズ8の改良版ウィンドウズ8.1のプレビュー版のダウンロードを開始した。年末にも販売と8からの無償アップグレードをおこなうという。

「スタートボタンの復活」と騒がれたが・・・

「スタートボタン」がないのは「最大の欠点」?
「スタートボタン」がないのは「最大の欠点」?

   ウィンドウズ8は2012年10月26日発売。それまでの「スタートメニュー」を刷新し、「モダンUI」と呼ばれるパネル状の「スタートスクリーン」を導入したのが目玉だった。

   しかし、同時に「スタートボタン」をなくしてしまったため、ネットでは「使いにくい」「慣れない」との意見が続出した。ウィンドウズ95から7まで20年間弱、親しまれてきた機能だけに、それがないことはウィンドウズ8の「最大の問題点」として指摘され、復活を望む人も多かった。

   今回、ウィンドウズ8をユーザーの使いやすいよう改良したとの触れ込みで発表されたウィンドウズ8.1には、従来スタートボタンのあったタスクバー左端に「StartTip」(スタートチップ)というウィンドウズアイコンが置かれる。

   これが「スタートボタンの復活」だとして国内外のメディアで騒がれているのだが、どうやらそれは言い過ぎのようだ。「ウィンドウズ8.1のスタートボタンは本当のスタートボタンではない」--公開されて数時間後には海外のIT系メディアTechCrunch(テッククランチ)がこう主張する記事をアップした。

   それによると、「スタートチップ」は、左クリックしても、従来のようにアプリがジャンルごとにまとめられ階層表示できる「スタートメニュー」を呼び出せるわけではない。ウィンドウズ8自慢のタイル状のスタートスクリーンが出てくるだけだ。なお、このスタートスクリーンでのアプリの検索性は8よりも向上しているという。

   ただ、スタートチップの機能自体は以前からあり、カーソルを画面左下隅にもってくることで利用できた。要は、アイコンがタスクバーに常時表示されるようになってより使いやすくなったということらしい。

   「スタートボタン」派が復活を望んでいたようなものではまったくないわけで、先の記事では「これではウィンドウズ 8の本質的な欠陥の改善にはなっていない」と切って捨てた。

「なんだよ・・・ぬか喜びかよ」「7であと10年は行ける」

   この「スタートボタン」の中途半端な復活にネットでも、

「ウインドウズ7を使い続けるのが一番ですねw」
「7であと10年は行ける」
「なんだよ・・・ぬか喜びかよ。やっぱ、W8は使いたくないなぁ」

とまたもや嘆息が広がっている。

   ただ、数字で見ると、ウィンドウズ8は売り上げでは問題がないように見える。マイクロソフトが5月に発表したところによると、アップデートとOEMへの販売を含む累計販売本数は1億を超えた。「史上最速のペースで売れたOS」ウィンドウズ7よりは少し時間がかかったものの、目だって悪いペースとはいえない。

   しかし、実際にユーザーの間で、ウィンドウズ8がこの数字通り受け入れられているのかは微妙なところだ。日本経済新聞の2013年6月3日付けの記事は、法人向けのパソコンが、ほとんどウィンドウズ7にダウングレードされた上で出荷されている状況を指摘している。8には「ダウングレードライセンス」があるので、8向けにつくられたパソコンを、7にダウングレードして「ウィンドウズ7搭載パソコン」として売ることは可能だ。ところが、これが販売集計上は、「ウィンドウズ8搭載パソコン」としてカウントされるのだという。

   こうしたダウングレードの動きは個人向けにまで広がっており、日本でも約8000円で代行するサービスがネットに複数ある。4月にはアメリカで、マイクロソフト認定センターによるダウングレード代行サービス(125ドル前後)が登場して話題になっていた。

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