777での飛行経験43時間で「習熟期間中」 パイロットの「操縦ミス」説に注目

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   米サンフランシスコ国際空港で2013年7月6日(日本時間7日)に起きた韓国・アシアナ航空のボーイング777型機の着陸失敗事故をめぐり、米国と韓国当局が原因究明作業を本格化させている。

   原因にはさまざまな可能性が指摘されているが、パイロットの判断ミスを指摘する声も出ている。

事故の7秒前まで異常は確認できなかった

NTSBがツイッターで公開した事故現場の写真。機体が大破している
NTSBがツイッターで公開した事故現場の写真。機体が大破している

   事故では2人が死亡し、182人が負傷した。1995年に就航した777が死亡事故を起こすのは初めて。

   米運輸安全委員会(NTSB)のハーツマン委員長は7月7日の記者会見、フライトレコーダーやボイスレコーダーを解析した結果を明らかにした。事故の7秒前まで異常は確認できず、7秒前の段階で速度が遅すぎることに機長らが気付き、5秒前には失速警報装置が作動。着陸のやり直し(ゴー・アラウンド)の操作に踏み切ったのは、事故のわずか1.5秒前だった。

   理由として指摘されているのが、機材トラブル説とパイロットの操縦ミス説の大きくふたつだ。

「左右にフラフラしながら異常に低い高度で」…

   CNNのウェブサイトでは事故の瞬間を収めた動画を公開しており、低高度で飛行を続けた末に地面に衝突している様子が分かる。読売新聞によると、空港を見下ろす丘の上に住む男性は、

「左右にフラフラしながら異常に低い高度で滑走路に近づいていった」

と証言したという。このことから、着陸の直前でエンジンが何らかのトラブルを起こした可能性も指摘されている。

   777は08年1月に、エンジントラブルが原因で機体が大破し、18人が負傷する事故を起こしている。この事故は北京首都空港発ロンドン・ヒースロー空港行きの英国航空機が起こした。着陸直前にエンジンが2基とも停止して推進力を失い、滑走路手前の土地に墜落。

   乗客は緊急脱出に成功し、死者は出なかった。

   この時の事故は、上空の低温環境で燃料供給システム内に氷ができ、燃料が「詰まる」状態になっていたのが原因で、ハーツマン委員長は「ヒースロー空港の事故とは、はっきりとした類似性はみられない」と、過去のエンジントラブルとの関連はうすいと見ている。

   ハーツマン委員長は、「(ゴー・アラウンドの操作をした時点では)エンジンは正常に反応していた模様」とも話しており、アシアナ航空の尹永斗(ユン・ヨンドゥ)社長も記者会見で、エンジンを含む機材トラブルは事故の原因ではないとの見方を示している。

機体が長い777は「尻もち」のリスク高い

   「グライドパス」と呼ばれる誘導装置が空港の工事中で使えなかったことが影響したとの見方もある。だがこの日のサンフランシスコ空港は快晴で、ハーツマン委員長は「(滑走路に)進入するのに計器は必要ない」と影響を否定した。

   そこで、クローズアップされるのは操縦ミス説。事故時に操縦をしていたパイロットは10000時間程度の飛行経験を持っており、比較的ベテランだとされる。ただし、777での飛行経験は43時間にすぎず、同型機でサンフランシスコに着陸するのは初めて。副操縦士席には教官役のパイロットが座っており、今回の事故を起こしたパイロットにとっては「習熟期間」の位置づけだった。

   この点を米メディアは相次いで報じており、例えばウォールストリート・ジャーナルは、

   「パイロットのミスに注目集まる」との見出しで、パイロットの技量に疑いの目を向けている。

   777をめぐっては、着陸時に機首を上げすぎることが原因の「尻もち事故」が日本国内を含めてしばしば起こっている。777は他機種と比べて機体が長いことが背景にあるが、今回の事故についても「失速に驚いて機首を上げすぎたのでは」との指摘もある。

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