2024年 4月 20日 (土)

安倍首相VS関口宏氏の「直接対決」 「トラップ仕掛けた」総理の大勝利?

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   安倍晋三首相にその気があったとも思えないが、ネットでは「関口宏を一本釣り」「安倍首相のトラップ発動」などと首相の「役者ぶり」が笑いとともに騒がれている。

   2013年7月21日夜に放送したTBSの参院選選挙特番でそれは起きた。司会者の関口宏さん(70)がかなり不機嫌な表情で憲法改正について聞いたところ、安倍首相が「改正草案で憲法9条の一項、二項、どこを変えたかご存知ですか?」と逆に質問を返した。これに対する関口さんの返答と表情が笑えてしかたがない、というのだ。

「勉強したから知ってます」「実は変更していません」

   参院選のあったこの日は各テレビ局とも特番を組み、TBSは「サンデーモーニング」と「NEWS23」をコラボさせた「夏の決戦!参院選2013」を放送した。総合司会は関口さんを起用した。自民党の圧勝が報じられ、首相がモニターに現れると関口さんは口を曲げ、明らかに不機嫌な表情になった。そして、

「国家権力が強くなる、軍事力が強くなる。昔の日本に帰るのではないかと心配する人が多い」

といい、今回の勝利で前々から語っている憲法改正に向かうのか、と質問した。

   首相は選挙公約で改正案を示しているが、決めるのは国民だから、まずは憲法改正の条件を定めた96条について見直したいなどとした。すると関口さんは日本の戦争放棄を掲げた憲法九条の改正に結びつけるのか、と質問。首相は9条の改正草案を自民党が出しているけれども多くの方々がその内容について知らないと思う、と答えた。すると関口さんは「そんなことはない結構みなさんは勉強している」と返した。それならば、と首相は、

「九条の一項、二項、どこを変えたかご存知ですか?」

と逆質問。関口さんが、

「はい、わかってますよ。サンデーモーニングでもしっかり皆さんで勉強しました」

と答えると、

「あの、一項については、あれで、変えていません」

と述べた。関口さんは沈黙したままだった。

   この「変えていません」が人気番組だった「知ってるつもり?!」の司会者の関口さんを「釣った」などとネットで話題になった。動画投稿サイト「ニコニコ動画」にこの様子がアップされ、閲覧数は8万を超え4000近いコメントが寄せられている。安倍首相の「変えていません」の発言の後には、

「勉強してますよ、だっせえ!」「一本釣り、すげえぇぇぇwww」「入れ食い」「安倍総理、大勝利!!!!」「フリーズわろた、せきぐちぇwwww」「ざまぁwww」

などのコメントが画面に流れている。

騒ぎの伏線は関口氏の「ねじれ国会も良い」発言?

   安倍首相が意図的に「釣った」のかどうかわからないが、憲法九条には、

「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、 国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」 「前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない」

という2つの項目がある。改正草案では第一項でも多少の修正はされており、首相は、「精神」は変えていないと言いたかったようだ。二項については改正草案で自衛隊を国防軍に変えるなど、改正を考えていると述べた。

   実は、今回これだけ騒ぎが大きくなったのには伏線があったようだ。この日の午前中に放送された「サンデーモーニング」で参院選の特集が組まれた。現在の国会は衆議院は与党が過半数の議席を占めるが、参議院は過半数に達しない「ねじれ国会」になっているということを取り上げ、海外メディアの記者の、

「ねじれ国会解消はある意味良いことだが、反面、与党の他の政策が通りやすくなる」

というインタビューを流し、番組の最後では、

「僕はねじれがなくなると・・・ねじれだってあったほうが良い時もある」

という関口さんのコメントを放送した。この中身についてネットでは、反発が起きていたことがあって、安倍首相と関口さんの「直接対決」で溜飲を下げた人もいたようだ。

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