「0円、1円」、iPhone 5安売り合戦過熱 実質11万円以上お得とPRする例も

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   アップルのスマートフォン最新機種「iPhone 5」の安売りが話題になっている。2013年に入り、実質的な販売価格が急激に下がり、16GBで5万1360円だったものが1万4800や9800円で買えるという店が現れ、ここにきて0円になった、というのだ。投売り状態では、といった憶測まで出ているほど。

   これまで「0円販売」をうたう場合は、月々の割引はないというのが常識だったが、最近は0円で買っても機種代金に当たる分の5万1360円が2年間の月割りで割り引かれるという。どうしてこんなに安くなってしまったのか。

「0円」なのにヤマダ電機の1万ポイント(1万円分)が付く

iPhone5の安売りが加熱
iPhone5の安売りが加熱

   マーケティング会社BCN調査によれば、13年1月から4月まで大手量販店のスマホ販売台数が前年割れした。スマホが販売されてから前年割れになったのはこれが初めてだ。

   スマホを買う場合によく「実質0円」という表示を目にするが、これはスマホ本体価格を2年間にわって月割りで同額の割引をする、ということを意味する。「iPhone 5」を1円で買えば、2年間でだいたい5万1359円がもらえるようなものだ。

   最前線はどうなっているのか、2013年5月26日午後2時頃に東京新宿にある量販店の携帯電話売り場に行ってみた。どの売り場も12年ほどの賑わいはなく、客はまばらだ。店内は各社の13年夏の新機種が並んでいる。

   「ヨドバシカメラ」にあるソフトバンクの店舗を覗いてみると、他社からの乗り換えの場合は「1円」と表示されていた。店員に話を聞くと通常は3万円程度で販売しているが現在はキャンペーン中のため1円になっていて、5万1360円で買ったときと同じように2年間で同額の割引が付いているという。

   次に「ヤマダ電機」のauショップに行ってみた。「iPhone 5」の売り場には乗り換え「0円」の表示がある。先のソフトバンクの店より1円安いということなのだろう、と思ったが違っていて「0円」で買うと、ソフトバンクと同じように5万1360円分の割引と、ヤマダ電機のポイント1万ポイント(1万円分)が付いてくるのだという。店員は、

「つまり本体、割引、ポイントを合わせると11万円以上得をするということです」

と胸を張った。

   これは「iPhone 5」の投売りなのかと質問すると店員は、契約者をできる限り増やすことと、ヤマダ電機は日本一安いというPRを兼ねているキャンペーンだと説明した。

顧客の争奪戦が過熱した結果の安売り合戦

   いったいどうなっているのか。BCNアナリストの森英二さんは、「iPhone 5」が売れなくなって在庫を投売りしているのではなく、顧客の争奪戦が過熱した結果に現れた安売り合戦だと見ている。というのも国内のスマホでは「iPhone」が2013年6月時点でシェアが34.9%を占めるダントツの首位で人気は衰えていない。スマホ市場全体で見ると13年1月から4月まで大手量販店の販売台数が前年割れしたが、13年夏モデルが出た5月以降はプラスに転じた。

   初の前年割れという数字に関しては、携帯電話会社のキャリアショップの販売台数が含まれておらず、スマホ初心者はキャリアショップで買う傾向が強くなっているため、実質は全体では前年よりプラスになっている可能性が高いからだという。

「総務省の調査では12年末に携帯電話全体に占めるスマホのシェアは49.5%になっていて、まだ半分ほどですからiPhoneも他社のスマホもまだまだ販売が伸びていくと予想しています」

と森さんは説明している。

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