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「恋チュン」動画、シンガポールでも人気 日本の留学生が火付け役、40か所でロケ

   AKB48の「恋するフォーチュンクッキー」のダンスを企業や官公庁で収録した動画が人気を呼んでいる。この人気が、国外にも波及しつつあるようだ。

   日本からシンガポールに留学中の学生が、まだ余り知られていないスポットの魅力を伝えようと、シンガポール中で「恋チュン」ダンスを撮影して公開した。現時点での動画の再生回数は5万5000回程度だが、現地メディアに相次いで紹介され、知名度が上がりつつある。

40か所で撮影し170人と動物22匹が出演

シンガポール版「恋チュン」動画の1場面。日本からの修学旅行生も出演している
シンガポール版「恋チュン」動画の1場面。日本からの修学旅行生も出演している

   動画は、日本からシンガポールに留学している4人の学生が企画した。日本人にとっては、マーライオンやマリーナ・ベイ・サンズといった観光スポットが良く知られている。だが、企画メンバーの一人で東大から留学中の竹内裕哉さん(22)によると、留学生は

「留学を通してシンガポールにはそれ以外にも魅力的な観光地、食べ物がある」

と感じており、ちょうど同時期に「恋チュン」の動画が日本で流行っていたことから、

「シンガポールの観光ガイドのようなものを作ることが出来れば面白いのではないか」

と撮影を思いついた。

   動画の長さは3分8秒で、45シーンで構成されている。撮影場所は有名な観光スポット以外にも、モスク、チャイナタウン、ドリアン売り場、グルメスポットなど40か所に及ぶ。多様な人種の170人と動物22匹が出演しており、その中には米国からシンガポールに移住したことで有名な、投資家のジム・ロジャース氏もいる。

   撮影スケジュール、ダンスの練習、撮影テストなどの準備に2週間、実際の撮影にも2週間をかけた。製作コストは交通費や動物園の入園料など300シンガポールドル(約2万4000円)程度だ。

地元紙でも相次いで紹介される

   動画は2013年11月13日に公開され、現地メディアも素早く反応した。11月14日にシンガポール最大の英字紙「ストレーツ・タイムズ」に掲載されたのを皮切りに、11月17日にはシンガポール版のヤフートップページでも紹介。11月18日には中国語紙「聯合早報」ウェブサイトが

「カメラの前で踊ってくれる人を探すのは大変だった」

という撮影メンバーの声を伝えている。

   4人は、アジアでも有数の名門だとされるシンガポール国立大学(NUS)に留学している。11月18日にはNUSの公式フェイスブックでも取り上げられ、

「彼らなりのやり方で世界にシンガポールを紹介し、地元の名所を勧めている」

と紹介されていた。

   動画のコメント欄には、英語で

「楽しいし、シンガポールに来たい人に役立つ」

といった声が多い。日本語でも、

「私シンガポール人です。このビデオを見たことは本当嬉しかった、すごくかわいいすぎる!お疲れ様でした!」
「シンガポール育ちなのに知らんところあった!ww」

と、様々な反響を呼んでいる。

   フェイスブックのファンページにも、同様の声が書き込まれている。