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「Linked Horizon」という謎の存在 昔はコミケで自作CDを売っていた?

   「第64回紅白歌合戦」の出演歌手に、「進撃の巨人」アニメ版の主題歌を担当した音楽ユニット「Linked Horizon(リンクトホライズン)」が選ばれた。

   紅白出場歌手の発表会見に「Linked Horizon」は欠席し、メッセージの代読が行われるのみだった。年齢も非公開となっていて、そのミステリアスな存在に注目が集まっている。

テレビでパフォーマンスをしたことがない

「Linked Horizon」ウェブサイト
「Linked Horizon」ウェブサイト

   2013年11月25日に開かれた紅白出場者発表の囲み取材で、「Linked Horizonという人は何者ですか」という質問が記者から飛び出した。

   NHK担当者は、「『進撃の巨人』というアニメの主題歌を歌っているユニットの方です。ジャンルはアニソンになるんですかね。今年のアニメソングの中でもっとも売れた楽曲ですね」と説明、選出理由については、

「売り上げもすごい方で、アニメソングも音楽ジャンルになっているので、評価すべきとして出ていただくことになりました」

と明かしていた。

   7月に発売された「進撃の巨人」オープニングソングを含むマキシシングル「自由への進撃」は、オリコン週間ランキングで初登場2位となり、約23万枚を売り上げた。また、ニコニコ動画などにもファンが制作した関連動画が多数アップロードされている。

   このような質問が飛んだのは、「Linked Horizon」はこれまでテレビでパフォーマンスをしたことがなく、当日の会見も欠席したからだ。

「テレビで初めてとなるパフォーマンスが紅白歌合戦であるということを大変光栄に思っております。大晦日当日は紅白歌合戦スペシャルバージョンでの演奏を用意しておりますので、ぜひ楽しみにしていてください」

とメッセージを寄せるのみだった。

   公式サイトに掲載された「Linked Horizon」のプロフィール写真は、サングラスをかけた長髪の男性1人で、手には指輪をはめている。いったいどのような音楽ユニットなのか。

Revoさん以外に固定メンバーはいない

   「Linked Horizon」は、Revoさんが主宰するアーティスト集団「Sound Horizon」が、他作品とのコラボレーション時に使う別名義だ。「進撃の巨人」アニメ版のオープニングテーマ曲「紅蓮の弓矢」など複数の楽曲を持つ。作詞・作曲・ボーカルなどを担当するRevoさん以外に固定メンバーはおらず、必要に応じてその都度メンバーを加える。だから、プロフィール写真もRevoさん1人が写っているということのようだ。

   普段はメディアにあまり登場しないRevoさんだが、11月1日に放送された「めざましテレビ」で、「Sound Horizonは僕自身が原作というかストーリーを組み立てていて、歌が物語になっている」とインタビューに答えていた。その物語の世界観を表現するため、ライブではRevoさんが歌うほか、何十人ものダンサー踊ってまるでミュージカルのようだ。

   また、本当なのかは不明だが、Revoさんは2000年代前半から、個人のウェブサイトに音楽を発表したり、コミックマーケットで同人音楽を売ったりすることから活動をスタートしたと、ネットには書かれている。

   メジャーデビュー前からの活動を知る人は、

「コミケで手焼きCD売ってた怪しい兄ちゃんがまさか数年後同じ日にNHKの国民的音楽番組に出てるとは誰が予想できだろうか」
「マジメにコミケでCD手売りしてたニーチャンだって紅白に出れるんだっていうとんでもないサクセスストーリーではあるよね」

と感慨深げにツイートしている。