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「残業代ゼロ」の試験導入を提案 年収1000万円超、来春から

   政府の産業競争力会議の分科会で、法律で定められた労働時間の規制を適用除外とする働き方の提言が2013年12月10日に示された。まずは、年収1000万円超の労働者に限り、14年春以降に一部の地域や企業で試験導入を目指す。月内に産業競争力会議として考えをまとめ、政府に導入を促す。

   産業競争力会議の雇用・人材分科会の長谷川閑史主査(武田薬品工業社長)が「日本型新裁量労働制」として提案した。

   提言は、労働者の中には、「1日8時間」など一律の労働時間規制になじまない労働者がいる、と指摘。労働時間と賃金を切り離す。企業側にとっては、労働者が深夜や休日に働いても労働基準法が義務づける割増賃金を払わなくてもいい。対象は、自分で働く時間を決められる専門職を想定。また、働き過ぎを防ぐため、一定の休日取得などを義務づける。

   現行の労働基準法では、1日の労働時間を原則8時間に制限。それを超えたり、夜間や休日に働かせたりすると、企業は割増賃金を支払う義務がある。