最後の決め手はトヨタ「オーナー」による説得? 難航した経団連次期会長決定の舞台裏

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   経団連の次期会長に内定した東レの榊原定征会長(71)は2014年1月中旬、報道各社の取材に応じ「日本経済の再生に全身全霊を傾けたい」と抱負を語った。榊原氏は1月27日に米倉弘昌現会長(76)とそろって記者会見し、正式に所信を表明する予定だが、後任受託までの経過を検証すると、薄氷を踏む人選だったようだ。

当初想定していた人物は日立製作所の川村隆会長

経団連次期会長に内定した榊原定征氏(東レ提供)
経団連次期会長に内定した榊原定征氏(東レ提供)

   関係者によると、榊原氏が米倉弘昌現会長から「あなたしかいない」と後任会長就任の打診を受けたのは13年12月20日だった。2011年5月に経団連副会長を退任した財界OBへの異例の打診だが、榊原氏は「うち(東レ)は企業規模が小さいし、十分なスタッフも出せない」と断ったという。日覚昭広社長にも相談したうえでの回答だった。

   多くのメディアが報じているように、米倉会長が当初後任にと想定していた意中の人物は日立製作所の川村隆会長(74)だった。13年7月に長野県軽井沢町で開かれた経団連夏季フォーラムの直後、米倉会長は川村氏を食事に誘い意向を確認した。この時川村氏は「会長にはもっと若い人がなるべきだ。日立には政界と渡り合える経験もスタッフもいない」と返答。その後、米倉氏に手紙を書き送り、固辞の姿勢を鮮明にした。

経団連会長は現職の会長・社長から選ぶのが慣例

   米倉氏は感情をめったに表に出さない。「最初から『はい、やらせていただきます』という人はいない」。周囲にそう語る余裕も見せ、川村氏の心変わりを待った。米倉氏は11月下旬ごろ、再度川村氏に電話で意向をたずねた。しかし川村氏はその場で、「2014年4月に日立の会長を退き相談役に就任するつもりです」と打ち明けた。経団連会長は現職の会長・社長から選ぶ慣例を踏まえた「大本命」からの完全な「NO」だった。

   これまで経団連会長人事は現職会長が過去の会長経験者らの意向を確かめながら周到に根回しして決めてきた。しかし、米倉氏が、親しい財界人などに相談した形跡はない。これまでのやり方を無視する米倉氏に、財界の複数の首脳から「川村君ではないのか。いったいどうなっているんだ」と、苛立ちの声が広がり始めたのもこの頃だった。

   経団連の現職幹部には、三菱重工業の大宮英明会長、トヨタ自動車の内山田竹志会長、東芝の佐々木則夫副会長ら製造業出身の副会長もいたが、いずれも、財界経験が浅いことや社内事情、防衛産業であることなどから候補には適さなかった。

豊田章一郎名誉会長は名古屋大の先輩だった

   会員企業の首脳人事にも影響がでかねないぎりぎりの時期になり、米倉氏が白羽の矢を立てたのが榊原氏だった。榊原氏は経団連副会長在任中の最後の1年間、米倉会長を支え、「昵懇の間柄」(米倉会長)だったという。

   いったんは米倉氏の申し入れを断った榊原氏だったが、榊原氏が複数の財界人に要請があったことを打ち明けたことが米倉氏に幸いした。榊原氏が最初に相談をもちかけたトヨタの豊田章一郎名誉会長(元経団連会長)は「我々ができることはすべてバックアップする。天命だと思って引き受けてくれないか」と説得。キヤノンの御手洗冨士夫会長兼社長(同)も電話攻勢を掛けた。豊田氏は榊原氏の名古屋大の先輩で同窓会長も務める実力者。東レにとっても大口取引先であるトヨタの実質オーナーによる説得が最後の決め手になったようだ。

   現職の経団連役職者から選ぶ慣例が守られなかったことに、経団連関係者は「今後は何でもありになりかねない」と表情を曇らせた。

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