ソチ五輪閉幕、「金」は1個だけだった 日本が背負った「3つの重い宿題」

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   冬の五輪ソチ大会が2014年2月23日、無事終わった。

   日本のメダルは8個だったが、中身を見ると手放しでは喜べない。それどころか宿題を4年後までにこなさなければならなくなった。

「海外開催で最多メダル数」とは言うが…

   メダルの内訳は金1、銀4、銅3。開幕前に「長野五輪の10個を上回るメダル数」として臨んだ勢いとは裏腹の数字となった。

「海外で開催された冬季五輪では最多のメダル数」

   関係者はそう言って成果を強調した。ものは言いようという典型だが、ちょっと情けない。

   金はフィギュア男子の羽生。男子初の快挙だった。ただし、フリーでミスをし、がっくりきていた。ところが追うカナダのチャンもミスを重ねたため逆転のピンチから逃れた。1、2位がしくじっての金メダルだった。外国のメディアの中には「勝者なき金メダル」と評するところもあった。女子がまれにみるハイレベルの戦いだっただけに余計目立った。

   貴重な金1個の陰で、日本はいろいろな宿題を背負った。

   その第一は伝統と花形のスピードスケートでメダルゼロだったこと。オランダが男女で23個と独占状態だったからあきらめもついたが、今後は勝てる選手を育てていかなくてはならない。

   第二は「勝負強い選手」を育成することである。その象徴がフィギュア女子6位の浅田。団体、個人と同じミスを演じてメダルに届かなかった。それも売り物のジャンプでだったから悔いが残る。

「大事なところで転んじゃうんだよね」

   こう表現した元首相で東京五輪組織委員長の森氏の発言が、けしからん、とあちこちから声が上がったが、だれが見てもその通りだった。五輪という最高の舞台でのミスは、トップ選手と認められた者は絶対にあってはならない。

「取り返しのつかないことをしてしまった」

   浅田自身がショートプログラムでの、いきなりの失敗をそう振り返っている。美しい技を披露することも大事だが、やはりメダルを取りにいくのだから勝たなくてははじまらない。ミスを指摘されるのは一流選手の証でもある。大舞台で勝負できる精神力の鍛錬は必須だろう。

   スキー女子ジャンプで「金メダル確実」と内外から太鼓判を押されながら4位に終わった高梨は浅田とは違う。彼女は初出場であり、まだ17歳。期待の重さで張り裂けるような気持ちの毎日だっただろう。

   第三は勝てる競技を作ることである。オランダのスケートのように、だ。それはカーリングでもいいし、今回3つのメダルを稼いだスノーボードや、モーグルなどの新興競技でもいい。次回の韓国開催までの4年は決して長くない。

(敬称略 スポーツジャーナリスト・菅谷 齊)

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