第一三共がインドの「ランバクシー」を事実上売却 「後発医薬品事業」の大幅縮小は避けられない

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   第一三共は2014年4月7日、子会社でインドの後発医薬品(ジェネリック)大手ランバクシー・ラボラトリーズを、インドの製薬大手サン・ファーマシューティカル・インダストリーズに譲渡すると発表した。

   第一三共はランバクシーを後発医薬品市場への参入の足がかりと位置づけていただけに、今後の後発医薬品事業の大幅縮小は避けられず、経営には大きな痛手となる。

代わりにサン・ファーマの株式約9%を保有

事実上の売却(画像は「Ranbaxy Laboratories」WEBサイト)
事実上の売却(画像は「Ranbaxy Laboratories」WEBサイト)

   第一三共は現在、ランバクシーの株式を議決権ベースで約63.4%保有しているが、株式交換によりランバクシーの株式をすべて手放す代わりにサン・ファーマの株式約9%を保有することとなる。サン・ファーマは年内にランバクシーを吸収合併する予定という。第一三共はサン・ファーマに取締役1人を派遣する権利を持つものの、支配権には遠く及ばず、ランバクシーには関与できないことになる。このため、今回の譲渡は「事実上のランバクシー売却」とされる。

   特許が切れた成分を使った後発医薬品は、新興国をはじめ、医療費抑制を目指す先進国など世界的に急成長している。世界の後発医薬品市場は今や年間2000億~3000億ドル(20兆~30兆円)規模とされる。第一三共はそんな後発医薬品事業の拡大と新興国への進出を目指し、2008年にランバクシーを約5000億円で買収、経営基盤の強化を狙った。

   だが買収決定後、ほどなくして、ランバクシーは米食品医薬品局(FDA)から医薬品認可申請などで虚偽のデータを提出したと指摘され、世界最大市場である米国への輸出が禁止された。第一三共の株価は急落したうえ、米国政府との和解金の支払い負担で、ランバクシー買収に絡む損失額は約4500億円に達したとされる。第一三共は2012年3月期連結決算でランバクシーの不祥事に関連して特別損失を計上、中山譲治社長が役員報酬の30%を6か月間返上するなど、社内でも波紋が広がった。

背景には複雑な社内事情

   今回のランバクシーの実質売却で、第一三共は6年を費やし、ようやくランバクシーに絡む混乱から逃れられることになる。しかし、そもそも第一三共は後発医薬品市場への参入が遅れており、ランバクシー買収によって一気に後発医薬品市場に本格参入し、世界的な競争力を強化しようともくろんだものだった。それだけに、第一三共にとってランバクシーを手放すことは、後発医薬品事業を再び初めからやり直さねばならないことを意味し、有望市場での競争力低下による打撃は避けられそうもない。

   今回のランバクシーの事実上の売却の背景には、第一三共内の勢力事情があるとの指摘もある。元々、ランバクシーの買収を進めたのは旧三共出身の庄田隆会長で、ランバクシーは「旧三共案件」とされている。一方、ランバクシー売却を主導した中山社長は旧第一出身。業界関係者が「遅きに失した」と口をそろえるランバクシー撤退がなかなか実現しなかったのは、旧三共と旧第一の勢力争いがあったため、ともささやかれる。今回、旧第一勢力が優勢に立ったことで、ようやく旧三共案件の打開に至った、との見立てだ。

   そんな複雑な社内事情もあるためか、東京都内で開いた記者会見で、中山社長は「買収で得たものは大きかった」と述べ、ランバクシー買収を「失敗」とは認めなかった。さらに、「ランバクシーへの支配権は失うが、サン・ファーマとの関係を強固にし、(後発医薬品との)ハイブリッド経営を加速したい」と強調してみせた。

   だが、言葉とは裏腹に出席者の表情は一様に険しく、先行きの厳しさをみせつけた。

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