「残酷なフカヒレ漁反対」で気仙沼が心配 寄付先「反サメ漁団体」は大丈夫か

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   ビューティーケア製品を販売する企業が、「残酷なフカヒレ漁」に反対するキャンペーンの実施を発表した。サメのヒレだけを胴体から切り取り、残りを海に捨てる「フィニング」という手法に強く「ノー」を突き付けるものだ。

   サメ漁で知られるのは、東日本大震災の被災地のひとつ、宮城県気仙沼市。フィニングは一切行っていないが、キャンペーンが広がれば気仙沼を支える水産業にも影響を及ぼさないだろうか。

「サメはほとんど捨てるところがありません」

サメの水揚げ日本一の気仙沼港(2014年3月撮影)
サメの水揚げ日本一の気仙沼港(2014年3月撮影)

   キャンペーンを実施するのは「ラッシュジャパン」(本社・神奈川県)。英国発のビューティーケアブランドで、日本各地に販売店を構える。「残酷なフカヒレ漁」とするフィニングの問題提起をするため、サメのヒレを模した石けんを限定販売し、売上金を海洋保護団体に寄付するという。東京都内でのイベント開催も計画している。

   2014年5月28日付の毎日新聞夕刊は、気仙沼市の水産関係者が、キャンペーンによって「サメ漁に対する根拠のないマイナスイメージが広がる」と反発していると報じた。サメ類は市の水産業の主力漁獲物だ。市魚市場の統計によると、2013年度の魚種別水揚げ数量で、サメ類はカツオ類、サンマ類に次ぐ9981トン。金額にして11億円を超える。市のウェブサイトによると、国内で水揚げされる90%は気仙沼港で、もちろん全国一だという。

   一方で、「サメはほとんど捨てるところがありません」とも強調する。漁だけでなく水産加工業も盛んな気仙沼では、高級食材のフカヒレに加えて、サメ皮はバッグや財布といった皮革製品に活用され、肉ははんぺんの原料としてすり身で出荷される。モウカザメの心臓は「モウカの星」として、地元特産の珍味として知られる。フィニングどころか、余すところなく使い切っているのだ。

   市の水産課に取材すると、今回のようにサメ漁をターゲットにした大規模な運動は国内では初めてではないか、と話した。5月29日までに市への問い合わせはなく、大きな影響も出ていないという。

   実はラッシュジャパンは、毎日新聞の記事が出た後にウェブサイト上で補足説明を出している。キャンペーンは「反フィニング」が目的であり、「サメ漁や、フカヒレの観点から、特定の場所を批判するものではありません」。さらに、わざわざ気仙沼の名前を出して、「歴史的に有効利用を前提とした漁がなされておりフィニングの事実はないこと、加えて震災復興の重要な要素であることも認識しております」と強調した。

寄付金の使用目的はサメや海の生態系の研究に限定

   市水産課によると、サメ漁については過去に海外の環境団体から「いわれのない批判を受けたことも、なくはない」そうだ。それに比べると、ラッシュジャパンが、気仙沼のサメ漁について正しく理解しており、サイトに明記した点を評価する。

   しかし、キャンペーンの売上金が寄付される団体のひとつ「パンジアシード」について、毎日新聞は「反捕鯨団体シー・シェパードの『サメ版』」と書いた。さらに団体代表は同紙の取材に、「気仙沼のサメ漁は海洋環境全般に大きなダメージを与えており、フィニングの有無にかかわらず認められない」と答えたという。記事を読む限り、たとえラッシュジャパンが気仙沼の事情を認識していても、「反サメ漁、反気仙沼」の団体を寄付金で支えることになるのではと不安が残る。市水産課は「(ラッシュジャパンが)本音のところは、こういう(反サメ漁の)目的に近寄っているのでしょうかね」と複雑な心境の様子だ。とは言え「(パンジアシードに)寄付するな、とは言えません」と続けた。

   ラッシュジャパンにも話を聞いた。改めて「フィニングには反対するが、気仙沼のサメ漁を否定するものではありません」と明言した。寄付先のパンジアシードについては「サメの保護や海洋保全を手掛ける日本初の団体で、アートや音楽といった活動がメーン」という認識だ。そのうえで、毎日新聞の「サメ版シー・シェパード」という表現に反発。暴力的な手段を用いてでもサメ漁を妨害するような団体ではないとした。

   だが気仙沼を巡っては、ラッシュジャパンとパンジアシードの間で見解が異なっている可能性がある。この点、ラッシュジャパンは「キャンペーンで集まった寄付金は、あくまでもパンジアシードが実施するサメや海の生態系の研究に使われるものです」と強調した。使用目的を明確にしており、例えば気仙沼のサメ漁に抗議するための活動資金に投じられることはないという。

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