イオン、「名実ともにNO1」へ大胆改革 首都圏食品スーパー連合とイオン、ダイエー店舗再編

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   イオンは「名実ともに小売業NO1」の地位を築くため、大胆な改革に乗り出す。一つは首都圏での食品スーパー連合、もう一つはイオンとダイエーの店舗再編だ。

   売上高に当たる営業収益はライバルのセブン&アイ・ホールディングスを大きく上回るが、本業のもうけを示す営業利益は半分程度にとどまる。一連の改革によって「稼げない体質」からの脱却を目指す。

首都圏スーパーマーケット連合を創設

日本最大、最強の「小売り」を目指して(画像はイオンの企業ホームページのスクリーンショット)
日本最大、最強の「小売り」を目指して(画像はイオンの企業ホームページのスクリーンショット)

   イオンは2014年5月19日、マルエツ(東京)、カスミ(茨城)、大手商社・丸紅と「首都圏スーパーマーケット連合(首都圏SM連合)」を創設することで基本合意した。イオンの連結子会社マックスバリュ関東、マルエツ、カスミが2015年3月までに共同持ち株会社を設立して経営統合。マルエツ、カスミは上場を廃止し、共同持ち株会社が上場する計画だ。イオンと丸紅は特定目的会社を設立し、共同持ち株会社の過半を保有する。

   マルエツ、カスミは、もともとイオン傘下の食品スーパー。イオンは各株式の3割超を保有しているが、プライベートブランド(PB)「トップバリュ」の一部を置く程度で、融合は進んでいなかった。経営統合により商品調達力を高め、IT・物流網、電子マネー「ワオン」などの共有化を検討するとみられる。

   スーパーは、コンビニエンスストアやドラッグストア、ネット通販など業界の垣根を超えた激しい競争にさらされている。人口減少に悩む地方は特に苦しい。

「都市シフト」を掲げ、小型店を大量出店中

   その中で首都圏に限ると、人口流入や海外旅行客の増加などで持続的な成長が見込まれる。イオンは郊外型大型店の大量出店で成長してきたが、有望市場の首都圏は手薄。このため近年は「都市シフト」を掲げ、小型店を大量出店中だ。経営統合をテコに、東京五輪が開催される2020年をめどに、首都圏での食品スーパーの売上高1兆円、1000店舗体制の構築を目指す。

   2013年に連結子会社化したダイエーとの再編も待ったなしだ。イオン、ダイエーとも、衣食住何でもそろう総合スーパー形態が主力で、業務上重なる部分も多い。イオンの岡田元也社長は5月28日の株主総会で「イオンもダイエーも元の姿をとどめないところまで改革する」と根本的な再編に意欲を示した。ダイエーは駅前の好立地に位置する店舗が多く、食品分野に強い。こうした強みを生かす形で、経営資源を集中する考えだ。

営業利益がセブン&アイの半分に過ぎないのが弱み

   イオンの2014年2月期連結決算は、売上高が前期比12.5%増の6兆3951億円とセブン&アイを7600億円上回った。ただ営業利益は10.1%減の1714億円とセブン&アイの半分に過ぎない。セブン&アイは、NO1コンビニのセブン-イレブンが稼ぎ頭。一つの地域に大量出店して徹底的に効率を追求するセブン&アイに対し、大型店が主力で、価格勝負のイオンは分が悪い。

   イオンは「アジア」「都市」「シニア」「デジタル」と4つの「シフト」を掲げ、消費者のニーズに応えることで成長に弾みをつけたい考えだ。2017年2月期には、売上高8兆円以上、営業利益2800億円以上を目指している。この目標は、2014年2月期のセブン&アイの営業利益に届いていないが、岡田社長の視線はもっと先にある。

   ずばり、質量ともに小売業トップだ。一連の改革が実を結び、「名実ともにNO1」を実現できるのか、岡田社長の経営手腕が試されている。

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