ダイハツが再びスズキを抜き首位を奪還 軽自動車「燃費競争」、デッドヒート続く

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   ダイハツ工業とスズキの軽自動車をめぐる燃費競争で、ダイハツの「ミライース」がスズキの「アルトエコ」をわずかにリードし、再び首位を奪還した。

   ダイハツは2014年7月9日、ミライースを一部改良し、ガソリン1リットル当たり(JC08モード)35.2キロの低燃費を達成。これまでトップだったスズキのアルトエコ(35.0キロ)を僅差で上回り、軽はもちろん、ハイブリッド(HV)車を除くガソリン車の頂点に立った。

数か月単位で抜きつ抜かれつの激しい競争

「エコ」で激突、自動車メーカー(画像はイメージ)
「エコ」で激突、自動車メーカー(画像はイメージ)

   軽の燃費性能をめぐっては、スズキとダイハツが2011年秋以降、数か月単位で抜きつ抜かれつの激しい競争を繰り広げている。直近ではダイハツが2013年8月、ミライースで33.4キロを実現し、33.0キロだったスズキからトップを奪い返したが、スズキが12月に現行のアルトエコ(35.0キロ)を発売し、独走が続いていた。小型車ではトヨタ自動車のHV「アクア」の37.0キロが国内はもちろん、世界でもトップ。ホンダの「フィットハイブリッド」(36.4キロ)と、こちらも熾烈な首位争いをしている。ミライースとアルトエコは、ガソリンエンジンながらHVと肩を並べる低燃費を実現しており、ガソリンエンジン車にまだ改良の余地が残っている現実を物語っている。

   ダイハツによると、今回の燃費改善は、①エンジンの高圧縮比化やアトキンソンサイクル(高膨張比サイクル)と呼ばれる新技術の導入など熱効率の向上、②リヤタイヤ周辺の空気抵抗の低減、③減速時の発電量を高め、加速・走行時の発電を抑制するなど発電制御の見直し――が中心で、「走行抵抗の低減やエネルギー効率の向上を徹底的に追求した」という。

   わずか0.2キロとは言え、昨年12月から続いたトップの座を奪われたスズキの反撃は、そう遠くない日にやってくるだろう。スズキの鈴木修会長兼社長はスズキがライバルに抜かれた場合、「6か月以内に追いつかなければならない」と公言しているからだ。ダイハツからは「お互い過激になりすぎないようにしたい」(幹部)と、エンドレスの開発競争に対する悲鳴も聞こえる。

数年以内にリッター40キロの実現が視野に

   ダイハツのミライースは2011年9月、ガソリンエンジンながらHV並みのリッター30.0キロを達成した初のガソリンエンジン車として登場し、「第3のエコカー」として注目を浴びた。ところが直後の同年12月にはスズキがリッター30.2キロと、ミライースを0.2キロ上回るアルトエコを発売し、リッター30キロ超が軽の低燃費車のベンチマークとなった。その後も両車は競争を繰り返し、結果的にそろって35キロの大台に乗った。

   一方、小型車はトヨタのアクアとホンダのフィットハイブリッドの両HVが低燃費の首位争いを演じている。ホンダは2013年9月、フィットハイブリッドで36.4キロを実現し、当時のトヨタアクア(35.4キロ)を抜き去り、「国内最高の低燃費(プラグインハイブリッドは除く)を実現した」と発表。すると、トヨタは12月、アクアを改良して発売し、「世界トップの低燃費37.0キロを実現した」と胸を張った。

   自動車メーカー関係者によると、「リッター当たり40キロの低燃費も技術的には可能」という。しかし、現代の日本車は燃費だけでなく、衝突安全性などクリアすべきハードルは高い。「安全性を重視すると重量増に結びつき、燃費は悪化する。相反する課題をいかに克服するかがメーカーの腕の見せどころ」(関係者)という。先進諸国の衝突安全性をクリアできない途上国のクルマと日本車の違いはそこにある。

   HVはもちろん、軽自動車も数年以内にリッター40キロの実現が視野に入る中、スズキはじめ日本メーカーの次の一手が注目される。

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