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10代が本買うのは「ネットより書店」の意外 「理由はコレだ!」とネットは百家争鳴状態

   10代はネットより街の書店で本を購入する――。こんな実態が、日本通信販売協会(JADMA)が実施したアンケートで分かると、ちょっとした驚きが広がった。

   ネットになじみがある10代が、どうして書店を重視するのか。調査結果をめぐって、ネットでは議論が盛り上がっている。

10代はクレジットカード持ってないから?

10代は書店利用率が高い(画像はイメージ)
10代は書店利用率が高い(画像はイメージ)

   アンケートは2014年9月、全国の10~60代の男女1000人を対象にネットで行った。過去1年間の書籍購入先を質問すると(複数回答可)、10代では書店が82.7%と高く、電子書籍を除くネット通販は36%にとどまった。

   ネット通販の利用率が高かったのは40代(57.7%)、50代(52.7%)の順で、この両年代は、ほかの年代に比べて書店の利用率は低かった。

   JADMA担当者はこの調査結果を「予想外」だとし、「若い世代の方がネットに親しんでいるため、通販をもっと利用しているかと思っていた。書店で実際に手に取ってみることを重視しているようだ」という。

   アンケートの結果を意外に思った人は多く、ネットではその理由を考える議論が盛んに行われている。中でも有力なのは決済方法の違いだ。

「クレジットカード持ってないからリアル書店で購入するのでしょ」
「10代でクレジットカード持ってる人はまだ少ないだろ。代引きじゃ高いし、コンビニ受け取りは一般的でない」

といった意見が、ツイッターでは目立つ。ネット通販ではクレジットカードの決済が一般的なたため、カードを持っている人が少ない10代は書店で購入せざるをえない、という理屈だ。

「お金がないから書店でじっくり吟味」派も

   「お金がないのでリアル書店でじっくり選んで買う」「立ち読みができるしね」という人もいる。大人に比べて財布に余裕がないので、書店で現物を見た上で購入するのではないか、という意見だ。

   そのほかには、「10代だと参考書とか漫画を買うだろうからどうしてもリアル書店で実際に触って買うことが多いのでは?」と購入する本のジャンルの違いを指摘したり、「学校帰りに買った方が早いし便利だもんね」と社会人よりも時間があるので書店に立ち寄りやすいとみたりする声があった。

   アンケート結果を書店はどう見るのか。全国に店舗を構え、ネット通販も行っている紀伊国屋書店の担当者は「うちもネット通販はクレジットカード決済になっているので、10代は買いにくいのかもしれません」という。

   同社の場合はネット通販では1500円以上の購入で送料が無料になる仕組みを取っており、ほかの書店大手も一定額以上でないと送料がかかる場合がある。「10代よりも40~50代の方がネットで購入するのはそのためかもしれません」とし、実際に1人当たりの単価はネット通販の方が店舗よりも高くなっているそうだ。