【連載スマートフォン競争 世界の最前線(最終回)】
サムスンと対照的、旗艦モデル発表見送ったソニー 日本のスマホメーカーの存在感はかすむ一方

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   日本のスマートフォン(スマホ)メーカーは、世界市場では海外勢の陰に隠れて存在感を発揮できていない。ソニーはかつて「ソニーエリクソン」の時代にシェアでトップ5に食い込んだこともあるが、今ではその座を「中華」に奪われている。

   世界最大の携帯機器見本市「モバイル・ワールド・コングレス(MWC)2015」で、ソニーはスマホの旗艦モデルを発表しなかった。韓国サムスン電子が「ギャラクシー(Galaxy)」の最新機種を大々的にPRしたのとは対照的だった。

  • ソニーのスマホが再び輝く日は来るか
    ソニーのスマホが再び輝く日は来るか

最上位機種のモデルチェンジは年に1回に

   MWCの開幕を受けて、2015年3月3日の主要紙朝刊は関連記事が掲載された。朝日新聞や日経新聞はスマホの新モデルを発表したサムスンや台湾HTCを大きく紹介した半面、日本勢への言及はごくわずかだ。MWCに参加したソニーについては読売新聞、毎日新聞、産経新聞が取り上げたが、扱いはそれほど大きくなかった。

   ソニーは今回、高性能のタブレット型端末を発表。しかし、うわさされたスマホ「エクスペリア」の最上位モデルの後継機はお披露目されなかった。代わりに登場したのが、中価格帯モデル「エクスペリアM4アクア」だ。防水性や1300万画素のカメラ、長時間バッテリーをセールスポイントに、2015年春から世界80か国で発売を予定する。価格は299ユーロ(約3万8000円)で、旗艦モデル「エクスペリアZ3」の約半額に抑えられている。

   日経BP社のオンラインデジタルニュース「ITpro」2015年3月2日付記事によると、ソニー・モバイルコミュニケーションズの十時裕樹社長は、MWCで旗艦スマホの次世代機発表を見送った理由について「世界のオペレーターの傾向として、フラグシップには1年に1回程度のモデルチェンジを求める声が多い」と説明したという。「エクスペリアZ3」が発表されたのが2014年9月、ドイツ・ベルリンで開かれた国際家電見本市「IFA 2014」だった。「年に一度」の方針なら、今回のMWCは時期的に早すぎるというのもうなずける。

   ただ、ソニーはスマホ事業で後塵を拝している。販売シェア世界一のサムスンはGalaxyの大胆な見直しでMWCの話題をさらい、近年苦戦しているHTCも旗艦スマホの新型機を投入して勝負をかけた。戦略上、グローバルでは中価格帯をアピールするのは分かるが、チャレンジャーの立場のソニーが自社の顔となる最上位機種をぶつけてこなかったのは寂しさもある。

京セラは「高耐久性スマホ」出展、富士通は新技術アピール

   ソニーの平井一夫社長は2015年3月2日のMWCの会見で、同社のスマホ事業について「重要さは変わらない」と強調した。だが3月2日付の米ウォールストリートジャーナル日本語電子版によると、世界のスマホ市場に占めるソニーのシェアは3%にとどまり、「世界の2大市場である中国と米国でのシェアは実質的にゼロ」と状況は厳しい。日本国内では、2014年のスマホ出荷台数で2位を保っているものの、調査会社IDCジャパンによると、首位アップルの58.1%に比べてソニーは17.2%と大きく水をあけられている。なお、MWCで発表した「エクスペリアM4アクア」は、日本で発売を予定していない。

   ソニー以外にもMWCに参加した日本メーカーはある。京セラは、今春から欧州で発売する高耐久性スマホ「トルク」を出展。1.2メートルの高さから端末を落としたり、水の中に沈めたりといったデモンストレーションを実施した。同社は北米でもスマホで商品を展開している。ただ、ブランドの認知度の面では、世界的には高いとはいえない。富士通は、2014年に高齢者向けの「らくらくスマホ」を展示したが、今回は端末そのものではなく、スマホの試作機を通じて新技術をアピールする戦略をとった。

   スマホの端末に限って言えば、MWCにおける日本メーカーの存在感はいまひとつかすんでしまったようだ。(おわり)

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