住友ゴムが米グッドイヤーと資本・業務提携を解消 新興国に未来を託す決断、業界再編につながるか

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   タイヤ世界シェア6位(国内2位)の住友ゴム工業と世界3位の米グッドイヤーが資本・業務提携を解消した。住友は、グッドイヤーと共同で使ってきた「ダンロップ」ブランドを、欧州で全面的に、米国で部分的に使えなくなる。

   半面、ロシア、中東、アフリカなどで独占的に使えるようになる。そのプラス・マイナスは見方が分かれるが、住友ゴムは成長が続く新興国に未来を託す決断をした。

  • 業界再編の呼び水になる可能性も
    業界再編の呼び水になる可能性も

1年余りの交渉で決別の決断

   提携解消のきっかけは2014年2月、グッドイヤーが突如、住友ゴムに対して提携解消を申し入れたこと。同時に、国際商業会議所に「反競争的な行為がある」と仲裁も申し立てた。住友ゴムは、「反競争的」の申し立てには反論しつつ、提携解消について交渉を進め、1年余りで決別の決断をしたことになる。

   両社が提携したのは1999年。経営基盤を強化したいと考えていた住友ゴムにグッドイヤーが出資し、住友ゴムが保有していた米欧のダンロップ事業の主導権を獲得した。住友ゴム側は、大きな後ろ盾を得ることにより、欧米で効率的に販売シェアを伸ばす狙いだった。

   現在はダンロップやグッドイヤーブランドのタイヤ事業で、日本では住友ゴム、欧米ではグッドイヤーが主導する各合弁会社を展開するなど、製造、販売、技術開発を含む合弁会社6社がある。これをすべて解消し、両社がそれぞれ独自に事業展開する。

   提携解消交渉で問題になったのはブランドの扱い。住友ゴムは日本国内ではダンロップは引き続き扱うが、欧州で同ブランドが使えなくなり、米国でも日系自動車メーカーやバイク向けタイヤにしか使えなくなる。もう一つのブランド「ファルケン」は欧米での開発、生産は自由。そしてロシア、中東、アフリカなど33か国で、住友ゴムが新たにダンロップを独占的に使えるようになった。

   提携解消の背景にあるのが、世界市場の様変わりだ。住友ゴムはグッドイヤーと提携した15年余りで、売上高を2倍、営業利益は3倍超に伸ばした。提携は期待に沿う効果を上げてきたといえる。しかし、需要の8割が先進国だった提携当初と比較すると新興市場が拡大し、日米欧での協力の効果より、新興国での競合のマイナスが目立つようになってきた。グッドイヤーが提携解消の理由に挙げた住友ゴムの「反競争的な行為」は、そうした競合関係に関わることだという。

韓国・中国勢の追い上げが激しい

   実際、世界でのシェアを見ると、首位ブリヂストン、2位仏ミシュランが約15%で争うのに対し、かつて2社と拮抗していたグッドイヤーは徐々に引き離されて10%を割り込むまでに低迷。住友ゴム自体のシェアも4%程度と大きく水をあけられているが、これは北米での売上高が全体の約1割と、米州で半分を稼ぎ出すブリヂストンなど他社に引き離されているのも一因で、その意味でも、北米での独自の事業展開に縛りがかかるグッドイヤーとの提携は、むしろ足かせになっていた面がある。

   住友ゴムの池田社長は会見で、「欧米や新興国で、より自由にビジネスができるようになる」と語った。欧州ではファンケルブランドを売り込んでいくことになるが、より重視するのは「確実に伸びていく新興国でシェアを獲得していく」(池田社長)ことだ。すでに2013年にブラジルで新工場を稼働し、今年夏にはトルコでも合弁生産を始めるなど、戦略投資を進めている。

   ただ、新興国での韓国・中国勢の追い上げは激しい。韓国の「ハンコック」は世界シェア9位から7位に順位を上げてきており、中国の「正新」と「中策ゴム」もトップ10に食い込んできた。中国国営企業グループ「中国化工集団」が2015年3月、世界5位の伊ピレリを約70億ユーロ(約9170億円)で買収というビッグニュースもあった。「新興国メーカーが日系メーカーを買収しても驚かない」(業界関係者)との声もあり、今回の日米大手の提携解消は、新たな世界を舞台にした業界再編の呼び水になる可能性もありそうだ。

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