東京電力「自由化」に備え異業種提携を加速 Tポイントやソフトバンク、ガス会社とも組む

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   東京電力がソフトバンクやガス会社、ポイントサービス会社など異業種との提携を相次いで進めている。2016年4月の電力小売り全面自由化を控え、競争激化時代に備えるためとはいえ、他電力より動きが早く、やや突出している印象もぬぐえない。

   今後も旺盛な電力需要が見込める首都圏をホームグラウンドとするだけに「草刈り場」を避けたい焦りも透ける。同時に、大株主の国から「自由化の先兵役」を担わされている可能性もささやかれる。

  • 電力小売り自由化を控え、異業種との提携ラッシュ
    電力小売り自由化を控え、異業種との提携ラッシュ

「電気と通信のセット販売」

   東電が異業種企業と提携する、との報道は2015年の大型連休前後から相次ぎ、東電側もそのほとんどを認めて発表した。大きなところでは、まず5月13日に東電が発表したソフトバンクとの提携協議で、内容は「電気と通信のセット販売」だ。9月までの基本合意を目指して東電がソフトバンクと優先交渉に入る。

   東電は守る立場の首都圏については、ソフトバンクだけでなくNTTドコモやKDDIとの連携も模索している。このため、ソフトバンクについては首都圏の外に新たに攻め込むため、より踏み込んだ提携内容を検討する模様だ。地域に根ざした電力会社は営業区域外の足がかりはないと言っていい。東電はソフトバンクの携帯電話販売網なども活用し、割安な料金で攻め込む方針だ。

   東電はガス会社との提携にも乗り出す。電気とガスをセットにして提供し、価格も従来より割安に提供することで顧客をつなぎとめる。一方、従来の営業域外での新規顧客獲得も狙う。

   まずは、関東でボンベを使ってLPガスを販売し、都市ガスも扱う日本瓦斯(ニチガス、東京都中央区)と交渉中だ。ニチガスは東京、千葉のほか北関東各地に約110万件の顧客を持つ。東京電力と営業区域が重なるだけに守りの強化策とも言える。

   また、富士川を境に東京電力と中部電力が営業区域を分けあう静岡県が地盤のガス会社「TOKAIホールディングス」(静岡市)とも交渉に入った。2017年に小売り全面自由化時代を迎えるガス会社としても、無為無策のままではライバルに顧客を奪われる可能性がある。このため、地元有力企業でもある東電と組むメリットは大きいと判断したようだ。

   東電は「Tポイント」「ポンタ」を展開するポイント会社とも組む。5月20日にはTポイントの「カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)」(東京都渋谷区)との提携を発表した。インターネットサービスを利用した電気料金支払いなどに「Tポイント」を付与することで、顧客の囲い込みを狙う。これに先立つ5月8日には「ポンタ」を運営する「ロイヤリティマーケティング」(同区)との提携も発表。東電の電力利用でポンタがたまるなどのサービスを提供する見込みで、こちらも顧客つなぎとめが主要な狙いとなる。

料金が2割下がれば顧客が入れ替わりかねない

   一方、東電以外の会社もそろり動き出した。関西電力は首都圏の電力需要を取り込むため、KDDIと業務提携交渉に入った。携帯電話と電力を別々に契約するよりも、セットで契約することで料金を引き下げ、新規の顧客を獲得したい考えだ。東電がソフトバンクと組むのと対抗する格好になる。

   ところで、消費者の電気料金の意識を巡って興味深い調査結果が最近発表された。みずほ情報総研のアンケート(今年2月実施、回答3500人)によれば、2016年4月以降、「現在より低ければ乗り換えたい」との答えが83%で、「料金にかかわらず乗り換えたくない」の10%を大幅に上回った。

   消費税も上がり、物価も上昇基調の昨今、消費者が固定費の代表選手である電気料金に注ぐ視線が厳しいことを改めて示した。どの程度安ければ乗り換えを検討するか、という質問には「5%」が19%で、「20%」は66%に上った。2割下げればごっそり顧客が入れ替わりかねないということになる。

   ただ、燃料費の安い原発がほとんど動かないなか、値下げ競争が電力会社の経営に与える影響は厳しいものがあり、競争などしたくないのが本音ともみられている。それでも東電が「提携ラッシュ」の状態にあるのは、首都圏を守るだけでなく、「自由化の旗を振る大株主の国の意向を反映している」との見方が多い。消費者にとっては東電が先兵役になって値下げが広がることがありがたいが、一筋縄ではいかない電力業界だけに、本当に料金が下がるかは要注目と言える。

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