沖縄県を「ある意味見限ってもいい」 記者が会見で持論ぶつけるのは「不適切」なのか

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   毎日2回行われる官房長官の会見で、時事通信の記者が投げかけた質問が問題になった。記者は沖縄県について「ある意味見限ってもいいような気がする」と持論を展開し、沖縄県議会を「そんな連中」呼ばわりしたことだ。

   時事通信は、質問の表現は不適切だとして記者を注意したが、記者が展開した「持論」や、持論を展開すること自体の是非については議論が分かれそうだ。

  • 問題の質問は菅官房長官の定例会見で出た(2015年5月撮影)
    問題の質問は菅官房長官の定例会見で出た(2015年5月撮影)

「国としても、ある意味見限ってもいいような気がするんですけど」

   質問は2015年7月13日午後の会見の最後に出た。沖縄県議会は同日午前、県外からの土砂搬入を規制する条例案を賛成多数で可決したことをめぐる質問だ。条例案をめぐっては、県議会では野党の自民党から(1)米軍普天間飛行場の辺野古移設を阻止する政治目的の条例(2)那覇空港の第2滑走路の工期に影響する、などと反対意見が出ていた。会見では、滑走路の工期を沖縄県側の要請で「7年から5年10か月に前倒しをした」ことを菅官房長官が説明した直後に、問題の質問が出た。

「当の沖縄が、簡単に言えばそれを反故にするということもないんですけども、工期短縮を難しくするような決断をしたということについては、だったらもう、国としても、ある意味見限ってもいいような気がするんですけど、その辺いかがでしょう」

   菅氏を煽るかのような質問だが、菅氏は工期短縮の重要性を繰り返すにとどめた。

「いや、私は沖縄の発展に(滑走路増設は)極めて大事だと思う。当時私は仲井真知事に、前倒しについて『沖縄県も最大協力してください』(とお願いした)。そういうことが前提の上で(工期を)5年と10か月にした経緯がある。そうしたことも踏まえて、今の沖縄県について、そこはやはり大事だろうと思っている」

「だったらもう、そんな連中はほっといでもいいと思うんですが」

   時事通信記者はさらに、沖縄県を「そんな連中」と呼びながら、

「仲井真前知事との間では最大限協力するという役割があったにもかかわらず、協力しないという決断をしたわけですよね、沖縄県が。だったらもう、そんな連中はほっといてもいいと思うんですが、いかがでしょう」

などとたたみかけたが、菅官房長官は同様の答弁を繰り返した。

「沖縄の発展というのは日本の発展にとっても極めて大事だという風に思っているので、そこは出来る限り沖縄県と話し合いをしながら進めていきたい」

   この記者は、日々の会見では株価や支持率の変動について質問することが多いが、ユニークな質問も目立つ。例えば、週刊新潮が小渕優子経済産業相(当時)の政治資金問題を報じた直後の14年10月16日午前の会見では、週刊新潮への評価を交えながら、

「率直に言って、僕も週刊新潮で職場を追われた人とか、本当にそれで自殺しちゃった取材先もいますし、別に好きな週刊誌ではないんですけれども、ただ、率直に言って、これ、ダメですよね?」

と質問している。

   一般的に、記者会見では「~という指摘(声)もある」「~について『受け止め』はどうか」といったスタイルの質問が多い。そういった意味では新聞社や通信社の記者が会見で持論を展開することは必ずしも多くなく、持論を展開するのは週刊誌記者の方が多い。

日本の「客観報道」主義はGHQのプレスコードに影響された?

   日本の新聞ジャーナリズムでは「客観報道」が原則だとされており、1946年に定められた日本新聞協会の新聞倫理綱領では、

「ニュースの報道には絶対に記者個人の意見をさしはさんではならない」
「評論は世におもねらず、所信は大胆に表明されねばならない」

などと定められている。この綱領は00年に構成が変わり、現在では、

「新聞は歴史の記録者であり、記者の任務は真実の追究である。報道は正確かつ公正でなければならず、記者個人の立場や信条に左右されてはならない。論評は世におもねらず、所信を貫くべきである」

となっている。客観報道は世界的にみても、特に通信社では重要なジャーナリズムの原則のひとつだ。だが、新聞協会の倫理綱領は、終戦直後のGHQによるプレスコードの「ニュースは厳格に真実に符合しなければならぬ」といった条項に影響されているとの指摘もあり、日本の主要メディアが他国メディアと比べて過度に中立を装っているとの見方もできる。

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