生損保の海外展開さらに加速 数千億円投じて英米企業を買収

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   日本の保険会社の海外大型M&A(合併・買収)が2015年夏は相次いでいる。

   生命保険、損害保険の別を超えて動きが広がっている背景には国内市場が人口減少などで伸びが期待できないことがあり、今後も海外で稼ごうという動きが強まりそうだ。

  • 国内の人口減少や低金利が海外事業拡大を加速させる(画像はイメージ)
    国内の人口減少や低金利が海外事業拡大を加速させる(画像はイメージ)

生保では過去最大の海外M&A

   まず生保では、明治安田生命が、米中堅生保のスタンコープ・ファイナンシャル・グループを買収、世界最大の保険市場である米国に本格進出する。7月24日、買収手続きの開始について合意したと発表した。買収額は49億9700万ドル(約6246億 円)にのぼり、手元資金で賄う。第一生命保険も今年2月に米中堅生保を約5750億円で買収すると決めたが、日本の生保による海外M&Aとしては、これを上回り、過去最大になる。

   明治安田は、直近株価に50%上乗せした1株あたり115ドルでスタンコープの全株式を取得する。当局の認可などを経て、2016年3月までに手続きを終える予定。買収後も現経営陣は継続する方針だ。スタンコープは団体保険に強く、官公庁や教職員など顧客基盤が安定しているといい、2014年12月期の純利益は2億1000万ドル。

   明治安田はこれまでタイ、インドネシアなどアジアや欧州の5か国6社に15~33%程度出資、2014~16年度に海外M&Aに2500億円を投じる計画を打ち出していたが、今回の案件だけで計画額を上回ることになる。スタンコープ買収で、保険料収入に占める海外事業の比率は0.2%から13%に、利益の海外比率は1.8%から9%に、一気に増えるという。

   明治安田より先、6月に決まったのが東京海上ホールディングスによる米保険会社HCCインシュアランス・ホールディングスの買収で、金額は約75億3000万ドル(9413億円)。日本の金融機関による海外M&Aとしては、明治安田が及ばないのはもちろん、2008年の三菱UFJフィナンシャル・グループによる米モルガン・スタンレーへの出資(90億ドル、当時の為替で9400億円)に匹敵する最大級の大型案件だ。

   子会社の東京海上日動火災保険を通じて年内にHCCを完全子会社化する。買収額は1株あたり78ドル(直近株価に37%上乗せ)で、買収資金の大半は手元資金で賄う。買収後も主要幹部が残留する見通し。HCCは米国を拠点に欧州などでも展開する。時価総額世界57位だが、役員賠償責任保険や航空保険、農業保険など専門的な企業保険に強みを持つ。

   東京海上は2008年以降、英キルンを2050億円、米フィラデルフィアを5000億円で買収するなど海外展開を急いでいる。HCC買収で収入保険料に占める海外比率は32%から38%にアップし、純利益は500億円程度底上げでき、海外比率は38%から46%に上がる見込みという。

円安や株高を背景に資産運用が好調

   今年の生損保の海外案件としては、3月に損保ジャパン日本興亜ホールディングスが仏スコールに15%(約1100億円)出資すると発表した。2013年12月にも英キャノピアスを992億円で買収している。MS&ADグループは、傘下のあいおいニッセイ同和損害保険が2015年3月末に英自動車保険ボックス・イノベーション・グループを約200億円で買収した。さらに、住友生命も米中堅生保のシメトラ・ファイナンシャルを4000億~5000億円で買収することも明らかになった。

   国内の生保市場は、少子高齢化による人口減少や若者の保険離れの深刻化で、主力商品の死亡保障が各社とも伸び悩んでいる。損保市場も正味収入保険料(一般企業の売上高に相当)の約半分をしめる自動車保険が、新車市場の縮小、契約者の高齢化による交通事故のリスクの高まりで頭打ちにあり、また地震など自然災害の多発で地震保険などの採算も悪化するなど、難題を抱えている。

   もっとも、足元の業績は良い。生保が円安や株高を背景に資産運用の好調に支えられ、2015年3月期決算では相次ぎ最高益を更新した。損保も大手3グループがそろって純利益で過去最高を更新したが、損保の場合は、生保に先駆けて力を入れてきた海外事業が収益を押し上げているのが特徴。

   こうした状況から、財務体力に余裕がある今のうちに大胆な投資を進め、将来の収益源を確保しておこうという思いは各社に共通する。特に長い目でみると国内の人口減少や低金利は経営に重荷となるだけに、海外事業拡大を一段と加速させるのは間違いない。

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