出光と昭和シェル経営統合で東燃、コスモはどうなるか 国内石油元売り・電力・ガス、全く新しい連携もありうる

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   国内石油元売り2位の出光興産と5位の昭和シェル石油が2015年7月末、経営統合で基本合意した。

   出光は昭和シェルの親会社である英・オランダ系石油会社ロイヤル・ダッチ・シェルから、昭和シェルの株式33.3%を約1700億円で取得して筆頭株主になる。両社の連結売上高は単純合計で約7兆6000億円となり、首位のJXホールディングス(JXHD)の10兆9000億円に迫る。

  • 石油業界再編は2強誕生により最終局面に
    石油業界再編は2強誕生により最終局面に

ガソリンスタンドの統廃合が課題に

   両社の主な収益源は石油製品販売だが、国内人口減少やエコカーの普及などでガソリンの需要が減っているほか、火力発電の天然ガスシフトで重油需要が低迷、両社の売上高は近年、伸び悩んでいることから、規模拡大で生き残りを図る。石油業界再編は2強誕生により最終局面を迎える。

   例えば統合後の国内ガソリン販売シェアは3割を超えて最大手のJXHD傘下のJX日鉱日石エネルギー(33%)とほぼ肩を並べるなど、大型統合になる。それだけに、公正取引委員会の審査には1年程度を要し、実際の株式取得は2016年上半期になる見通し。

   「できるだけ、すみやかな経営統合をめざす」(出光の月岡隆社長、7月30日の発表会見)というが、統合形態は未定で、今後の協議で詰めることになる。昭シェルの亀岡剛社長は「対等な立場での統合をめざす」と説明しており、株式交換などを検討するとみられるが、今後の両社間の火種になる可能性もある。

   統合効果はどうか。まず、両社計で全国に6か所ある製油所は、すでに能力削減にめどをつけている。地域的な重複感もほぼないことから、「統廃合は必要ない」(月岡社長)といい、原油を調達する際の価格交渉力を高めるなどしながら、一体運営による効率化で調達や輸送のコスト削減を図ることになる。

   もう一つがガソリンスタンドだ。両社計約7000か所あり、それぞれの特約店などが運営している。月岡社長は「当面、両ブランドは維持する」と述べたが、統廃合などは今後の課題だ。

   経営の効率化では海外展開も大きなポイントだ。石油製品は国内市場が縮小しているだけに、アジアなど海外市場の開拓が不可欠になり、国内の経営効率化で生まれる投資余力を生かして海外展開を加速することになる。出光が進めているベトナムでの製油所事業などが、当面の柱になる。

電力販売完全自由化が引き金になるか

   石油元売りは高度成長期には10社以上あったが、ガソリンなどの価格競争の激化や国際石油資本(メジャー)の集約化の流れなどを背景に、国内で経営統合など再編が進み、今回の出光・昭シェルの統合で4社に集約される。このため、現在、規模で出光と昭シェルに挟まれる東燃ゼネラル石油(売上高約3兆5000億円)とコスモ石油(同約3兆円)の動向が今後の注目点になる。

   特にコスモ石油は、2011年の東日本大震災に伴う千葉製油所の爆発事故で財務が悪化したころから、今年10月に持ち株会社体制に移行し、石油精製、開発、販売の3部門を分社化してぶら下げる。各部門の収益を明確にし、事業展開のスピードアップを図るというが、「業界再編に向けてM&Aも含め他社と連携しやすくする狙い」(業界関係者)との観測も出る。

   東燃ゼネはかつて米メジャーのエクソンモービルが株式の約50%を握る筆頭株主だったが、今は10%以下に落ちて、後ろ盾がない。他社との提携を模索しているが、いまのところ目立った動きはない。

   今後の注目点の一つは、電力事業を巡る動きだ。出光は九州電力や東京ガスと組んで千葉県袖ケ浦市に石炭火力発電所を建設する計画を打ち出している。昭シェルも東京ガスと横浜市に液化天然ガス(LNG)火力発電所を建設中だ。

   2016年4月の電力販売完全自由化さをにらみ、電力事業を新たな収益源にしたい石油元売り大手と販売エリアの拡大(他の電力のエリアでの事業拡大)を目指す電力各社、電力事業の本格展開を急ぐガス大手。3者の距離は接近し、新たな連携が生まれる可能性もあり、元売りの再編にも影響を与える可能性がある。

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