高橋洋一の霞ヶ関ウォッチ
維新の党「内輪もめ」泥沼劇 決着は党大会でつけるべきだ

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   維新の党(以下「維新」)が最後の最後で大騒動だ。大阪系と非大阪系で主導権争いをしている。

   維新はこれまでに、「みんなの党」と合併寸前であったが解消、「太陽の党」と合併・分離、「結いの党」と合併、と離合集散を繰り返し、今に至っている。

  • どうなる「維新の党」騒動
    どうなる「維新の党」騒動

大阪系と非大阪系の法律論争

   当時のみんなの党との合併解消は、政策の価値観が合ったが代表同士のケミストリー(相性)が合わなかった。太陽の党との合併・分離は、代表同士のケミストリーは良かったが政策の価値観が合わなかった。今回の内紛は、ケミストリーも政策の価値観も合わなかった。みんなの党は解党(2014年11月)したが、15年10月の今、維新も解党しようとしている。大阪系議員らは24日に臨時党大会を開く予定で、それに向けて攻防中であるが、政治家集団であるので、最後は最高権威の党大会に委ねざるを得ないはずだ。

   まさに政治権力を巡る維新の内紛は、部外者にとってどうでもいいことだが、政党に関心をもつ筆者にはなかなか興味深い。

   こうした内紛の事細かな事情は、なかなか外にでることはない。政党という政治家集団の組織なので、裁判所を含め部外者が仲裁に入るような性格ではないからだ。

   これまでの政党内紛では、先に出ていった方が負けである。政党に残れば、かなり自由に政党をあやつれる。その上で、政党代表になれば勝ちというのが、定説だった。

   ところが、今回の維新の場合、出される大阪系のほうが負けていない。特に、橋下徹氏が仕掛けた党規約にかかわる法律論争が興味深い。

   橋下氏の論法は、(1)今の松野「代表」は任期切れで権限なし、(2)党大会で、代表任期延長、解党を決めるべき、である。この主張の背景には、党大会の実質過半を制する自信があるのだろう。

   一方、非大阪系は、(A)今の松野「代表」の正統性、(B)大阪系議員の大量除名、で対抗している。(A)今の松野「代表」の正統性については、郷原信郎弁護士らに法律意見を求めて、問題ないという意見書をもらっている。

   この意見書に対して、橋下氏はツイッターで「党大会の重要性を認識していない」(10月21日)などと反論している。

党大会と執行役員会のどちらの決定を重視するか

   いろいろと細かい議論だが、ざっくりいうと、党大会と執行役員会のどちらの決定を重視するかである。党大会は、会社では株主総会、国では国会、執行役員会は、会社では取締役会、国では政府、にそれぞれ対応すると考えてもいい。

   となると、大きな流れとしては、党大会のほうが上位組織なのだから、党大会での決定を重視するに決まっている。そこで非大阪系は、執行役員会のほうが良いというために、法律意見書では、「党規約は,その他に代表の選出方法についての定めを置かず、党大会の権限事項にも代表の選出を例示していない」という論法だ。

   郷原氏のブログ(10月21日)でも、「しかも、橋下氏が強調している規約6条2項の、党大会が『その他重要事項を審議し決定する』というのも、党大会の招集権者が、規約に基づく招集通知を期限内に行い、その中で審議事項とすることを連絡するなどの手続きがとられた場合に、『その他重要事項』が審議されることになるのであり、党大会の開催手続きを無視して、代表選出が当然に党大会での決定事項となるわけではない」と書かれている。

   郷原さんは、ブログでささいな引用ミスをしてしまった。党の規約6条2項は「年間活動計画、予算、決算、規約の改正及びその他の重要事項を審議し決定する」であって、「その他重要事項」ではない。「その他」と「その他の」は法令用語として明確に区別され、前者は並列表記、後者は例示表記と意味が違う。橋下氏の孫引きとはいえ、ここは「その他重要事項」ではなく、「重要事項」とすべきだった。

   いずれにしても、党規約の例示にないからといって、代表選出が党の「重要事項」でないはずない。維新の党は、最高意思決定機関である党大会で、今後を決めるべきだ。政治家たるもの、誰かの代表で仕事をするわけで、党大会を無視しては不味い。


++ 高橋洋一プロフィール
高橋洋一(たかはし よういち) 元内閣参事官、現「政策工房」会長
1955年生まれ。80年に大蔵省に入省、2006年からは内閣参事官も務めた。07年、いわゆる「埋蔵金」を指摘し注目された。08年に退官。10年から嘉悦大学教授。著書に「さらば財務省!」、「恐慌は日本の大チャンス」(いずれも講談社)、「『まやかしの株式上場』で国民を欺く 日本郵政という大罪」(ビジネス社)など。


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