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有名タレント女医が巨額診療報酬詐欺に関与との噂 「私はむしろ被害者」という本人発言は本当か

   警視庁が2015年11月に着手した大掛かりな診療報酬詐欺事件に、バラエティ番組に出演したこともある元タレントの女医が関与している疑いがあると、複数のメディアが報じ、大きな関心を集めている。

   女医の関係者は、J-CASTニュースの取材に対し、女医は関与を否定した、としている。

  • 元タレントの女医が関与との噂は本当か(写真はイメージ)
    元タレントの女医が関与との噂は本当か(写真はイメージ)
  • 元タレントの女医が関与との噂は本当か(写真はイメージ)

クリニックを突然休業して返金騒ぎに

   東京都内でクリニックを経営していたこの女医は、既に2014年11月にネット上で診療報酬詐欺に関与している疑惑が指摘された。

   その翌月にクリニックは突然、休業し、ネット上では、患者とみられる人から、「お金を支払ったのに返ってこない」という書き込みが相次ぐようになった。そして、クリニックのホームページでは、諸般の事情から2015年5月末で閉院したとのお知らせが出た。

   その後、週刊誌が6月に入ってこの騒ぎを取り上げ、クリニックの資金繰りが苦しくなっていたことが分かった。警察の捜査も入っていると一部で報じられた。これに対し、女医側は、患者に対しては、返金や他院での振り替えで対応すると説明するとともに、スポンサーが見つかってクリニック再開のメドが立ったとも明らかにしていた

   ところが、その後もクリニックは閉院したままで、10月末から、週刊誌系のネットニュースや夕刊紙が次々に女医の疑惑を報じた。

   事実関係ははっきりしていないが、報道によると、あっせん業者を通じて学生らに2万円ほどの日当で診察を受けてもらい、月に3~7回の架空診療による請求を数か月間も続けていたとも指摘されている。暴力団系金融からお金を借り、返金を迫られて不正請求をしたとの報道もある。

   警視庁が11月6日に着手した詐欺事件は、東京都内の接骨院などが暴力団関係者から患者のあっせんを受けて、自治体に診療報酬の架空請求を繰り返していた疑いが持たれている。この事件で、都内の有名医師らも関与していたと改めて報道され、それが女医ではないかとネット上で噂が広がっている。

所属事務所は6月に契約を解除

   報道によると、不正請求は、数億円にも膨れ上がるのではないかともみられている。警視庁は、容疑者十数人を次々に逮捕しているともされているが、11月6日夕時点で、前出の女医が対象になっているのかは不明だ。

   女医の関係者によると、週刊誌報道が2015年6月にあった後、クリニックが再開するメドが立たなくなったため、女医は、所属事務所から契約を解除された。女医は当時、診療報酬詐欺の疑いがかけられたことについて、「私はだまされたので、むしろ被害者です」と周囲に漏らしていたという。知り合いには、暴力団関係者をスタッフとして紹介され、裏切られたと訴えていたともいう。

   もっとも、事実関係がどこまで本当かは、捜査の進展を待つしかなさそうだ。

   女医は、クリニック閉院後は、都内のほかの複数のクリニックでアルバイトの医師として働いていたという。このうちのあるクリニックに取材すると、女医はもう来ていないとのことだった。

   ネット上では、女医からはまだ返金対応を受けていないと、患者とみられる人からの書き込みが続いている。

   女医は、11月6日もブログやツイッターを更新しているが、事件についての言及はなかった。