東海道新幹線の「カモノハシ」2020年までに引退へ JR東海が稼ぎ頭「のぞみ」高速化でリニア線建設費を捻り出す

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   JR東海は2015年10月22日、2020年春までに約1000億円を投じて東海道新幹線の「のぞみ」の全編成を最新仕様に更新する、と発表した。最高時速285キロを可能にし、乗客の利便性を高める。先頭部分の形状から「カモノハシ」の愛称もあった「700系」は2020年春までに引退し、「世代交代」を進める。自前で費用をまかなう2027年開業予定のリニア中央新幹線の建設を進めるためにも、稼ぎ頭の東海道新幹線の集客力をさらに磨く狙いだ。

   JR東海によると、2016~2019年に最新仕様の「N700A」を20編成投入する。一方で、「N700」(2007年投入)を最新型N700A相当に順次置き換え、カモノハシの「700系」(1999年投入)は引退する。この結果約130編成すべてが最新型N700A相当になる。

  • 2020年春には東海道新幹線から引退する「カモノハシ」
    2020年春には東海道新幹線から引退する「カモノハシ」

全編成で最高時速285キロ実現し、乗客増狙う

   「編成」というのは、東海道新幹線で言えば「先頭からしんがりまで通常16両」を1編成と数える用語。「N700A」は2013年2月に投入された編成。安定した強いブレーキ力を実現する「中央締結ブレーキディスク」と、わずかな故障も検知する「台車振動検知システム」で安全・安定性を高めた。

   最新の「N700A」は、今年3月に営業運転を開始し、最高時速285キロを可能にする改良が加えられた。のぞみを導入した1992年以来、23年ぶりの高速化だった。東海道新幹線は比較的カーブが多く、これを克服したうえでのスピードアップが長年の課題だった。山陽新幹線や東北新幹線が時速300キロ出すなかで、最高時速270キロにとどまっていたのを、15キロアップし最高時速285キロを実現した。これによって東京―新大阪間の所要時間は最速2時間22分となり、これまでより3分短縮した。

   時刻表上の短縮は3分間だが、スピードが上がったことによって、運行の遅れを回復するまでの時間の短縮も期待されている。現状でも、大雨時などを含めた1本当たりの平均遅延時間は1分弱程度にとどまるが、全編成で最高時速285キロが実現すれば、平均遅延時間は限りなくゼロに近い神がかり的な領域に近づく可能性がある。「飛行機やバスに比べて到着時刻が読みやすい」というビジネスマンなどに支持されている長所をさらに磨くことで、顧客をつなぎとめ、さらに需要を拡大したい考えだ。

純利益で28年分かかるリニア工事

   JR東海の足元の業績は、運輸収入の9割を占める東海道新幹線の好調さを背景に快走が続く。東海道新幹線は主力のビジネス客のほか、訪日外国人を含めた観光利用が増えている。2015年10月28日には、2016年3月期の業績予想を上方修正。純利益は前期比22%増の3210億円と従来予想を180億円上回り、4年連続で過去最高を更新する見通しだ。売上高は3%増の1兆7150億円と、従来予想を410億円上回る見通し。在来線を含めた運輸収入も3%増で過去最高を見込む。営業利益は8%増の5450億円、経常利益は11%増の4750億円で、それぞれ従来予想を300億円上回る。

   絶好調ではあるが、JR東海は、着工したリニア中央新幹線の工事で2027年開業の名古屋まで5.5兆円、2045年の大阪延伸まで含めれば9兆円に上る工費を自前で負担する。純利益が3210億円と言っても、9兆円まかなうには単純計算でそれが28年分必要になるわけで、企業規模からして生やさしい金額ではない。

   だからこそ、稼ぎ頭の東海道新幹線にしっかり働いてもらう必要があるわけだが、これで盤石とまでは言えない。時間に正確と言っても、家族で旅するには運賃がやや高いし、学生にもハードルが高い。今や遠方からディズニーランドやUSJに行くのは高速バスが定番。飛行機も東京―大阪間は新幹線に太刀打ちできないように見えるが、格安航空会社(LCC)の運賃引き下げが進めば、客が流れる可能性もある。もし、景気が落ち込めばビジネス需要自体が減るリスクもある。

   リニアの工費をまかなうためにも新幹線の安易な運賃引き下げはできないとみられている。開業から半世紀を超えた東海道新幹線の車両やサービスを磨き、もう一稼ぎする方針のようだ。

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