自動車離れ時代に「高額スポーツカー」即完売相次ぐ 「限定発売」にコアファン殺到

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   国内で自動車メーカーが本格的スポーツカーを限定販売し、即座に完売となるケースが相次いでいる。ホンダが6年ぶりに復活させた新型「シビック タイプR」は国内で750台限定で、2015年10月29日からホームページで受注を開始したところ、申し込みが殺到し、抽選に。富士重工業(スバル)がWRX STIをベースとしたコンプリートカー「S207」も、400台限定で10月28日から受注を始めたところ、即日完売になった。

   「シビック タイプR」は428万円、「S207」は599万円~637万円と高価だが、自動車離れの時代と言われるなかでも、本格的なスポーツカーをメーカーが開発すればコアなファンが先を争って買い求めるケースが生まれているようだ。

  • 「即完売」が相次ぐ本格スポーツカー(画像は「シビック タイプR」 ホンダのプレスリリースから)
    「即完売」が相次ぐ本格スポーツカー(画像は「シビック タイプR」 ホンダのプレスリリースから)
  • 「即完売」が相次ぐ本格スポーツカー(画像は「S207」 スバルのプレスリリースから)
    「即完売」が相次ぐ本格スポーツカー(画像は「S207」 スバルのプレスリリースから)

申込み多く「抽選」、即日完売の車種も

   「シビック タイプR」と「S207」は、いずれも2015年秋の東京モーターショーに出品され、大きな反響を呼んでいた。両モデル合わせ、ひと月足らずで1150台のスポーツカーを完売したことになる。国内市場は長いこと「スポーツカー冬の時代」と言われたが、近年はトヨタ「86」とスバル「BRZ」が起爆剤となり、ホンダ「S660」、マツダの新型「ロードスター」などニューモデルが登場している。その中で、より付加価値の高い本格スポーツカーを開発すれば、大々的な宣伝がなくとも完売するというビジネスモデルができつつあるようだ。

   注文が殺到した「シビック タイプR」は「動力性能を徹底的に磨き上げ、操る喜びを追求したピュアスポーツモデル」(ホンダ)として、15年12月7日から納車が始まった。ドイツのニュルブルクリンク北コースの走行テストで「FF量産車で最速となる7分50秒63のラップタイムを記録した」という。これまでFFで最速だったルノーの「メガーヌ ルノー・スポール トロフィー」を上回る。

   この走りを支える「2.0リッターVTECターボエンジン」は、ホンダのVTECに直噴技術とターボチャージャーを組み合わせたもので、最高出力310馬力、最大トルク400N・mという「歴代タイプRモデル最高」の性能だという。FFで310馬力ものハイパワーを受け止めるため、6速マニュアルトランスミッション、19インチハイパフォーマンスタイヤなどの専用設計を行い、サーキットから一般公道までの走りを可能にした、としている。

メーカーは「スポーツカーのDNA」「走りへの期待感」強調

   一方、富士重工業のモータースポーツ統括会社であるスバルテクニカインターナショナル(STI)は、WRX STIをベースとした「S207」の生産・出荷を15年12月1日から開始した。

   エンジンは専用チューニングで最高出力328馬力、431N・mとなったほか、フロントに国内メーカー初採用となる可変減衰力サスペンションなどを採用して、「強靭でしなやかな乗り味とシャープなコーナリングを実現した」としている。

   ホンダの八郷隆弘社長は今回の「タイプR」について「身近な量産車であるシビックに、ありったけのスポーツDNAを注ぎ込んだモデルだ。歴代最高のシビック タイプRを目指し、ホンダの『走りを究める』という志の具現化だ。日本の皆様にホンダの熱いスポーツDNAを五感で感じてほしい」と話している。

   スバルは「S207」について「走りへの期待感、所有する喜びを感じることができる特別な仕様を施した」としている。

   いずれもスポーツカーファンの心を引き付ける努力を強調している。

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