「ドローン」でマンションベランダに薬が届く? 千葉市が目指す「2020年実用化」の中身

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   無人飛行機のドローンを使った宅配サービスが実現に1歩近づいた。政府の諮問会議は2015年12月15日、地域を限って規制緩和を進める「国家戦略特区」に新たに4自治体を指定。そのうち千葉市は、ドローンを使って高層マンションに医薬品などを運ぶ計画を提案しており、これが認められた。すでにアマゾンや楽天といった企業と相談を進めており、今後は実証実験に向けて準備を進める。

   だが、ドローンはこの1年で墜落事故が相次いでいるため、実用化を目指す2019~20年までには対応策を含めて検証する考えだ。

  • 千葉市の構想では、薬局からドローンで高層マンションに薬を運ぶ(イラストは千葉市の提案資料から)
    千葉市の構想では、薬局からドローンで高層マンションに薬を運ぶ(イラストは千葉市の提案資料から)

東京湾や花見川の上を10キロ以上飛行

   千葉市の提案によると、主にドローンの活躍が想定されているのは企業や住宅地が多い幕張新都心(美浜区)だ。大きく2つの段階で活用が見込まれている。第1段階では、船橋市や市川市といった東京湾臨海部の倉庫から、ドローンが海上や花見川の上を通って新たに新都心内に設置する集積所まで荷物を運ぶ。飛行距離は10キロ以上だ。

   第2段階では、こういった物資を集積所や周辺店舗から高層マンションのベランダなどに届ける。医師の処方せんや薬剤師の指導が必要な医薬品も、ドローンで配達できるようにする。

   具体的には、自宅にいる患者がテレビ電話で「遠隔診療」を受け、医師が処方せんを発行。処方せんの情報をサーバーに送り、サーバーから情報を受け取った薬局が処方された医薬品を準備し、薬剤師が遠隔で服薬指導をした上でドローンが医薬品を患者のマンションに運ぶ、と言った具合だ。

   幕張新都心の西部にある若葉住宅地区では高層マンションの開発が進んでおり、19年から順次1万人が入居する。これに加えて、20年に行われる東京五輪・パラリンピックの一部競技も幕張新都心で行われる。

実証実験のスケジュールは未定、2019~20年には実用化目指す

   具体的な実証実験のスケジュールは「構想段階」で決まってはいないが、遅くとも19~20年には実用化したい考えだ。

   15年にはドローンの墜落事故が相次いだが、熊谷俊人市長は

「あれはドローンではない。厳密には、あればトーイ、おもちゃの部類に属するもの。われわれの考えるドローンは産業用ドローンであって、そもそも規格がまるで違う」

などと反論。これ以外にも、沿岸部特有の強風でドローンが飛ばせなくなる可能性も指摘されている。千葉市の政策企画課では、

「ドローン開発の第一人者と連携しながら、実証実験を行うなかで、こういった課題を解決していきたい」

と話している。

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