2024年 4月 19日 (金)

竹田圭吾さん、スティーブ・ジョブズさん、坂東三津五郎さん・・・ 有名人を襲う「すい臓がん」に打ち勝つ方法はあるのか

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糖尿病、胆石、すい炎は要注意

   どういう人がなりやすいかというリスク因子は、いくつか明らかになっている。まず、喫煙はリスク因子として確立されており、患者の約20%は喫煙に起因する。また、燻製や加工肉、血糖値の上がりやすい食品を多くとることもリスク上昇につながる。

   米国での研究ではBMI(肥満度を表す体格指数)との関係も指摘され、BMI 30以上で発症リスクが男性で1.4倍、女性は1.3倍に上昇と報告。日本人を対象にした研究では、運動習慣がある人はない人に比べ、リスク低下がみられるとしたものがある。

   これらのリスク因子、糖尿病のリスク因子に似ているようだが、実はすい臓がん患者によく見られる既往歴が糖尿病なのだ。米国がん学会は、糖尿病はすい臓がんのリスク因子であると明言している。

   日本でおこなわれた大規模な調査でも、糖尿病の男性はすい臓がんの発症リスクが健康な人に比べ2.12倍、女性で1.5倍高いとされており、かなりの高リスク因子だ。

   中高年になって急に糖尿病を発症した、食生活や生活習慣には問題がないはずなのに急に血糖コントロールが悪化した、長期間糖尿病にり患している、といった人は、すい臓がんを疑って検査を受けることを考えてみてもいいかもしれない。

   検査方法の有効性が限られているとはいえ、早期発見できれば、手術での切除率が向上し、治癒する可能性も高くなる。発見が遅れ、別の臓器に転移していると、そもそも手術ができない場合もあるのだ。

   さらに手術後に適切な化学療法(術後補助化学療法)を組み合わせれば、生存期間の延長も期待できるとされている。[アンチエイジング医師団取材TEAM/監修:菱沼正一 栃木県立がんセンター病院長]


アンチエイジング医師団

「アンチエイジングに関する正確で、最新かつ有効な情報」を紹介・発信するためにアンチエイジング医学/医療の第一線に携わるドクターたちが 結成。 放送・出版などの媒体や講演会・イベント等を通じて、世の中に安全で正しいアンチエイジング情報を伝え、真の健康長寿に向き合っていく。HPはhttp://www.doctors-anti-ageing.com 2015年4月1日から医療・健康・美容に関する情報サイト「エイジングスタイル(http://www.agingstyle.com/)」の運営も開始。

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