敗戦で「将校は去勢」の風説 歴史学の泰斗が朝日「声欄」で紹介

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   2016年3月21日の朝日新聞の「声」欄「語りつぐ戦争」で、敗戦時に海軍中尉だった奈良県の無職、直木幸次郎氏(97)が当時の「風説」の一つを投稿で紹介している。降伏して捕虜になると、一般の兵隊はすぐ解放されるが、将校は去勢されニューギニアに送られて強制労働10年、というもので、「自分たちはどうなるか」と不安を抱いたという。実際には武装解除で帯剣や小銃などを捨てただけ。「風説」のようなことはなかった。

   年齢や経歴から投稿者は、日本古代史の泰斗で大阪市大名誉教授の直木幸次郎氏と思われる。直木氏は2月22日に朝日歌壇に載った「睾丸を抜かるる前にと吾を誘う娼婦のありぬ敗戦の夜」という福島県の古川利意氏の歌を読んで、「敗戦時の混乱」を思い出し、「感慨無量」になったという。「全国に流されていた浮説であったのだろう」と回想している。

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