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ゲーム「グラブル」がコラボカード ネットに反発の声が出た理由とは

   三井住友カードが2016年4月6日に申し込み受付を開始した、人気スマホゲーム「グランブルーファンタジー」(運営・Cygames)との「コラボクレジットカード」の「初期設定」が、注目を集めている。

   その初期設定は、「リボ払い」。使い方によっては、支払期間が延びるなどの注意点が指摘されている方式で、ネットでは「エグい」などと反発する声も挙がっている。同ゲームは、高額をつぎ込んでも、目当ての「レアアイテム」が出ない、などと苦情が殺到した過去もあり、反発の強さに影響しているようだ。

  • 三井住友カードが始めた「グラブル」クレカ(画像は特設ページより)
    三井住友カードが始めた「グラブル」クレカ(画像は特設ページより)
  • 三井住友カードが始めた「グラブル」クレカ(画像は特設ページより)

「ユーザーの事考えてますか?」「釈明してもらいたい」

「入会特典としてレアキャラをプレゼント!」
「カードを使ってたまったポイントで好きなゲーム内アイテムと交換しよう!」

   「グランブルーファンタジー VISAカード」の特設ページには、上記のような売り文句が並んでいる。

   今回のコラボを実施した三井住友カードの広報室は、16年4月7日のJ-CASTニュースの取材に対し、「非常に多くのお客様に申し込みを頂いております」と答える。実際、特設ページには「大変ご好評につき、ただいまカード発行にお時間を頂いております」とのお知らせも出ている。

   一方、ツイッターなどには、

「初期設定がリボ払いとかエグい」
「クレカ契約なんて」
「ユーザーの事考えてますか?」

といった批判的な声も寄せられている。

経産省が業界に対応策求める

   「リボ払い」は、分割して毎月決まった金額を支払うため、月々の支払が一定の額に抑えられる利点がある一方、ついつい安心して無計画に買い物をしてしまい支払残高が増え、返済期間が長期化しやすいといった注意点も指摘されている。

   経済産業省は16年3月8日、リボ払いについて「取扱高の約7%を占めるまでに成長する一方、消費者相談も増加傾向」にあるとして、「より分かりやすい消費者への情報提供」をクレジットカード業界に求める対応策を公表している。

   三井住友カードはJ-CASTニュースの取材に対し、課金ゲームとの提携に懸念の声が寄せられていることは確かだと認めた上で、

「過去にも、課金ゲームと提携したカードを発行した事例はあります。ただ、その利用者が支払いトラブルを起こす件数は、その他のカードを利用する方と比べて多いわけではありません」

と説明する。基本契約がリボ払いとなっている点については、「リボ払いのシステムの解説用紙や契約変更の手引きをカードと一緒にお送りするなど、支払いトラブルを誘発しないよう配慮しています」と語った。

   また、他の課金ゲームと提携したクレジットカードの中にも、基本契約がリボ払いとなっているものが散見される。