2024年 4月 16日 (火)

「北島康介のリオ五輪出場認めてほしい」 尾木ママのトンデモ提案に「教育者失格」の声

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   「北島康介のリオ五輪出場をオーケーにして」。そうブログに書いた尾木ママこと教育評論家の尾木直樹さんへの批判が殺到している。

   五輪の出場資格は決勝戦で2位までに入り、派遣標準記録も突破した選手に与えられる。尾木さんは今回の競泳五輪選考会で北島選手(33)は平泳100メートル決勝で2位になり、準決勝で派遣標準記録を突破しているから「合わせ技」で合格にしてもいいと主張した。それに対し、「決められたルール守れないなら教育者失格」「北島も特別扱いは望んでいない」などという意見が相次いだ。

  • 仮に五輪出場が決まっても北島選手はそれを受けないばかりか激怒するのでは、と分析する専門家もいる(写真は北島選手のオフィシャルウエブサイトのスクリーンショット)
    仮に五輪出場が決まっても北島選手はそれを受けないばかりか激怒するのでは、と分析する専門家もいる(写真は北島選手のオフィシャルウエブサイトのスクリーンショット)
  • 仮に五輪出場が決まっても北島選手はそれを受けないばかりか激怒するのでは、と分析する専門家もいる(写真は北島選手のオフィシャルウエブサイトのスクリーンショット)

決勝は2位で、準決勝は派遣標準記録突破しているから合格?

   2016年4月5日に行われた競泳・日本選手権兼リオデジャネイロ五輪選考会100メートル平泳ぎ決勝は小関也朱篤選手が優勝し、北島選手は2位だったが、両選手とも派遣標準記録(59秒63)に届かなかったため五輪出場を逃した。  

   2000年のシドニー大会以降の五輪選考方法は、決勝で派遣標準記録を切り、かつ2位以内という一発勝負になっている。5大会連続の100メートル平泳ぎ出場が消えたことにファンは悲しみ、都内の日本水連事務所には「なぜ北島を行かせないんだ」との抗議電話が殺到した、と報じられた。準決勝で派遣標準記録を突破していて決勝では2位だった、という理由からだ。

   尾木ママは「リオ選考、北島を行かせたい!! 尾木ママです!」と題した16年4月7日のブログで、水連に抗議をした人たちと同じ気持ちだと書いた。決勝戦での一発ルールについては熟知しているし、「厳正主義」を貫く姿勢も気持ちも理解できるけれど、決勝と準決勝の「合わせ技」で合格でもいいのではないか、という理屈だ。

「厳しすぎるのも選手に過大なプレッシャーかけてマイナスかも?なんて甘いのかしら!? 準決勝戦含め基準突破 オーケーにして欲しいです!」

と綴った。ところがこのブログに対してネット上では批判が噴出した。ルールとして定められていることに対し、教育者とあろうものが口を出すのはおかしいというもの。

「なんで北島だけ特別扱いなの?北島にも、コンマ数秒で代表になれなかった他の選手にも失礼だ」
「こういう感情論にならないように標準記録つくったんだろ。感情論に頼らなくなって日本水泳界が強くなったんだし」
「こういう馬鹿が居るからルールを守らない子供や親が産まれるんだろ 教育者ならちったぁ考えろ」

などといった批判がたくさん出て、尾木ママに賛成する意見は少なかった。

名誉キャプテンのような肩書きで日本選手を励まして欲しい

   スポーツジャーナリストの菅谷齊さんに話を聞くと、日本のオリンピック選考で一番厳しいのは水泳であることを選手全員が知っているうえ、選手は決勝戦に向け照準を合わせてくるため準決勝の記録は選考の参考にはならない、と指摘する。

「北島を五輪に行かせたい、というのは日本人特有の考え方だとは思いますが、後出しルールは許されないし、仮に『救ってやった』みたいにして北島が出る事になれば、北島はそれを受けないだろうし、バカにするな!!!と激怒するのではないでしょうか」

   北島選手は16年4月8日に行われた平泳ぎ200メートル決勝でも5位に終わった。優勝は100メートルでも優勝した小関也朱篤選手で、派遣標準記録を突破して、2位の渡辺一平選手とともに五輪出場が決まった。

   5大会連続の五輪出場を完全に逃した北島選手はこの日、記者団に「やり切った感でいっぱい。(真剣勝負は)これが最後です」と語り引退を表明した。引退について菅谷さんは、前回のオリンピックから選手としての衰えは明らかであり、今年の五輪選考レースに出場した理由がわからない、と首を捻った。

「ただしあれだけのレジェンドなわけだから、選手の間からは頼りにされ尊敬されています。リオ五輪に行くのなら、名誉キャプテンのような肩書きで日本選手を励まし支えるような役割を担ってほしいなとも思います」

菅谷さんはそんな展開を期待している。

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